男子テニス元世界ランク4位の錦織圭(現401位)が、出場を予定していたツアー大会「ノルデア・オープン」(7月15日~21日/スウェーデン・バスタッド/クレー/ATP250)を欠場することとなった。
度重なるケガに悩まされている34歳の錦織は、5月末に行なわれた四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)で約2カ月ぶりに実戦に復帰。1回戦では4時間超えの死闘の末にガブリエル・ディアロ(カナダ/現166位)を破り、四大大会で約2年9カ月ぶりとなる勝利を挙げた。
芝シーズンに入ってからは足首を捻挫して状態が不安視されていたものの、現在行なわれている今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」には予定通りプロテクトランキング(負傷離脱前の順位でエントリーできる救済措置)で出場。しかし1回戦でアーサー・リンダークネッシュ(フランス/同76位)に7-5、4-6、7-6(2)、3-6、2-6で敗れ、惜しくも3年ぶりの初戦突破を逃した。
来週開幕のノルデア・オープンはパリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日)の前哨戦の1つで、錦織も参戦するはずだったが、7月11日に更新された同大会公式サイトの出場者リストから名前が消え、正式に欠場が決定した。
現状では大会側からの理由説明や錦織本人からの発信はないが、フィジカル面を考えて無理はしない判断を下したのかもしれない。自身5度目となるオリンピックにはぶっつけ本番で臨むこととなる錦織。2016年のリオ五輪以来となるメダル獲得へ向け、順調に調整を進めてほしい。
また9日のウインブルドン準々決勝で敗退した世界1位のヤニック・シナー(イタリア)も、疲労蓄積を理由にノルデア・オープンの欠場を発表。シナーは公式サイトに掲載された声明文で、「チームと医師から休息と回復に時間をかけるのが最善だとのアドバイスを受けた」と出場辞退の経緯を説明している。
文●中村光佑
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