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海外テニス

ナダルが“最後の五輪”を前に前哨戦8強入りと調子は上向き!「芝のシーズンをスキップしたのは正しい判断だった」<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.07.19

パリ五輪を視野にクレーコートの大会に出場しているナダルは19日現在、シングルスで準々決勝、ダブルスでは準決勝進出と絶好調だ。(C)Getty Images

パリ五輪を視野にクレーコートの大会に出場しているナダルは19日現在、シングルスで準々決勝、ダブルスでは準決勝進出と絶好調だ。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「ノルデア・オープン」(7月15日~21日/スウェーデン・バスタッド/クレーコート/ATP250)に参戦しているラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク261位)。今季限りでの引退を示唆している元世界1位が、ウインブルドンをスキップして迎えるパリ五輪への思いを語っている。

 パリ五輪は、ナダルが過去14度の優勝を誇るローランギャロス(全仏オープン会場)で開催されるが、負傷明けのクレーキングにとっては、準備期間の確保が大きな問題だった。

「僕はテニスが大好きなんだ。全仏オープンの後、ツアーで競争力を発揮するために必要なフィジカルレベルのトレーニングが1週間しかできなかった。だから、オリンピックを目前にして、自分の身体がどう反応するかを見るために、トレーニングを続けることにしたんだ。芝(ウインブルドン)のシーズンをスキップしたのは正しい判断だった」

 左足上部にケガを負っていたナダルは、4月中旬に約3カ月ぶりの復帰を遂げたばかり。クレーコートシーズンは、マドリードで4回戦に進出したものの、バルセロナとローマは2回戦敗退。全仏オープンでは、1回戦でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同4位)にストレート負けを喫してしまった。クレーコートでの厳しい戦いを十分に重ねることができなかったのである。
 
 そこでパリ五輪前の1カ月間をクレーコートでの練習に充てるため、芝コートでのプレーを見送ったのだ。クレーコートでのハードワークとトレーニングの後、バスタッドで開催されるクレーの大会に出場しているというわけだ。

 今大会では初戦で21歳のレオ・ボルグ(ビヨン・ボルグ氏の息子)を倒し、2回戦では第5シードのキャメロン・ノーリー(イギリス/42位)をストレートで下している。自身2度の優勝経験を持つウインブルドンをスキップしてまで備えたパリ五輪に向け、調子は上向きだ。

 また、もう1つファンにはうれしい情報が入った。8月26日に開幕する「全米オープン」の本戦エントリーリストが16日に発表され、ナダルの出場予定が明らかになったのだ。9位のプロテクトランキング(負傷離脱前の順位でエントリーできる救済措置)を使ってリストに入っており、出場すれば2022年以来となる。

 ここ2年、ナダルの四大大会出場はわずか2大会(2023年の全豪オープンで2回戦敗退、今年の全仏オープンで1回戦敗退)だったが、最後となる可能性の高い全米ではどのようなプレーを見せてくれるのか。そのハードコートシーズンにつなげるためにも、まずはパリ五輪で晴れやかなプレーを見せてもらいたい。

構成●スマッシュ編集部

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