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国内テニス

【全日本テニス】女子は18歳の齋藤咲良、19歳の石井さやから上位シード勢が勝負強さを見せ、ベスト8進出!<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2024.10.09

第1シードの齋藤(左)、第3シードの石井(右)が初戦でともにストレート勝利を収めた。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

第1シードの齋藤(左)、第3シードの石井(右)が初戦でともにストレート勝利を収めた。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 テニスの日本チャンピオンを決める「三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権99th」(10月4日~13日/東京・有明/ハードコート)は8日、女子シングルス3回戦と男子シングルス2回戦が行なわれた。

 女子は1、2回戦を免除されている上位シード勢が登場。その中でも大きな注目を集めているのは、今年5月にプロ転向した齋藤咲良だ。昨年5月にジュニア世界ランク2位という輝かしい実績を誇り、WTA(女子プロテニス協会)でも現在165位につけている日本期待の18歳が初出場となった。

 第1シードとして今大会に臨む齋藤は、筑波大学3年生の吉本菜月と対戦。「色々挑んで収穫できたらいい」と立ち向かう吉本に対し、安定感のあるプレーを披露。序盤は相手の力強いフォアハンドに押されていたが、冷静なプレーで要所を抑え、第1セットを6-4で先取する。

 第2セットはさらにギアを上げる。「第1セットを取れたことで第2セットの始めから思い切っていけた」という齋藤は、ストローク戦で鋭いウイナーを叩き込み、サービスでも厳しいコースを突いていく。着実にポイントを積み重ね、6-2で勝利をつかんだ。

「なんとかストレートで勝てて良かった」と安堵の表情を浮かべた齋藤。今大会の目標は「もちろん優勝」だといい、「先のことを見すぎずに、自分のやるべきことをやっていきたい」と冷静に語っている。
 
 また、第3シードの19歳、石井さやかも好プレーを見せた。第16シードの阿部宏美との対戦は、「最初から緊張していた」としながらも、序盤から強烈なフォアハンドで左右に深いボールを散らし主導権を掌握。浮いたボールはすかさずドライブボレーで叩き込み、第1セットを6-3で先取する。

 第2セットは阿部の粘り強いストロークにミスを誘われ、2-5となった石井。ただ、「自分で自分を盛り上げていくようにした」ことでプレーを立て直し、そこから一気に4ゲームを返す。第12ゲームではブレークを許しタイブレークへ。ここは石井が0-4としたところから「とりあえず1本取ろう」と集中力を高め、なんと7連続ポイントを奪取。勝負強さを見せ、ベスト8へ駒を進めた。

「全体的には自分のプレーを最後までできた」と笑みを浮かべる石井。今大会は「アグレッシブなプレーをしっかりすること」と課題を挙げ、まだ見ぬ頂点を見据える。

 なお、男子はシード勢の熊阪拓哉、松岡隼、そして今年のウインブルドンジュニアでベスト4に入った18歳の本田尚也らが3回戦へ駒を進めている。

◆女子シングルス3回戦の結果(10月8日)
○石井さやか(ユニバレオ)[3] 6-3 7-6(4) 阿部宏美(EMシステムズ)[14] ●
○光崎楓奈(プロ・フリー) 6-3 3-6 6-2 佐藤南帆(三田興産)[4] ●
○齋藤咲良(富士薬品) 6-4 6-2 吉本菜月(筑波大学)[Q] ●
○伊藤あおい(SBC メディカルグループ)[2] 6-3 6-4 西村佳世(安藤証券)●
○山口芽生(フリー)[7] 6-4 6-2 松田美咲(エームサービス)[11] ●
○清水映里(東通産業)[6] 6-4 6-4 木下晴結(Team Rise)●
○今村咲(EMシステムズ)[8] 6-3 6-3 桑田寛子(島津製作所)[10] ●
○佐藤光(アクロステニスアカデミー)[9] 4-6 6-3 6-3 西郷里奈(東急スポーツシステム)[9] ●

◆男子シングルス2回戦の結果(10月8日)
○松岡隼(B6TC)[16] 6-1 6-4 柴野晃輔(LUCENT ATHLETE WORKS)●
○羽澤慎治(JCRファーマ)[Q]  6-4 3-6 6-4 正林知大(Team REC)[Q] ●
○望月勇希(エキスパートパワーシズオカ )[13] W/O 田沼諒太(ONE DROP)●
○松村亮太朗(村田精工)[Q] 6-3 6-4 中川舜祐(伊予銀行)[11] ●
○田口涼太郎(Team REC)6-4 2-6 6-2 川橋勇太(Team REC)●
○熊坂拓哉(イカイ)[6] 7-5 6-4 小林良徳(SYSテニスクラブ)[WC] ●
○本田尚也(サトウGTC)6-2 6-1 竹島駿朗(JITC)[14] ●
○丹下颯希(日本大学)[Q] 6-0 6-3 宮本大勢(MAT GROUP)[Q] ●

※[Q]は予選勝者、[WC]はワイルドカード、名前の後の番号はシード

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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