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ナダルの引退セレモニーは「物足りなかった」 不満の声に大会ディレクターが反論!「我々はベストを尽くした」<SMASH>

中村光佑

2024.11.26

一部からは批判の声が上がっているナダル(左)の引退セレモニー。そのことについてデ杯のトーナメントディレクターを務めるロペス氏(右)が意見を述べた。(C)Getty Images

 先日行なわれた男子テニス国別対抗戦「デビスカップ(デ杯)・ファイナルズ・ノックアウトステージ」(11月19日~24日/スペイン・マラガ/室内ハードコート)で、23年以上にわたる現役生活に幕を閉じた元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/38歳)。そこで催された引退セレモニーに一部から批判の声が上がっていることについて、昨年からデ杯ファイナルズのトーナメントディレクターを務める元世界12位のフェリシアーノ・ロペス氏(43歳)が反論コメントを出している。

 引退セレモニーはナダルが身近な人々への感謝を伝え、会場のモニターに自身の名場面を収めた1本のビデオが流されるという構成だった。そのビデオでは共に"ビッグ4"としてテニス界を牽引してきたアンディ・マリー氏(イギリス/元1位)、ロジャー・フェデラー氏(スイス/元1位)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/元1位/現7位)らのはなむけの言葉も紹介され、会場は感動的なムードに包まれた。

 しかしナダルの側近からはセレモニーの内容をもっと充実させてほしかったとの声が相次いでいる。スペイン代表のダビド・フェレール監督(元3位)は「構成が乏しかった」と批判。叔父で元指導者のトニ・ナダル氏と引退までコーチを務めたカルロス・モヤ氏は共に「誰かを責めるつもりはないが、彼に見合う別れ方ではなかったと思う。物足りなかった」と不満を示していた。
 
 こうした声に反論したのが、現役時代にナダルと共に4度のデ杯優勝を経験したロペス氏だ。海外メディア『tennishead』には以下のコメントが掲載されている。

「正直に言うと、引退セレモニーについて語り続けるのではなくラファがデビスカップをキャリア最後の大会として選んだという事実に注目するべきだと思う。我々はベストを尽くした」

 またデ杯を主催する国際テニス連盟(ITF)のデビッド・ハガティ会長も「我々は(事前に)ラファから話を聞き、どのようにお別れをしたいかを教えてくれた。それを正確に実行したまでだ」と発言。全てナダルの希望通りにセレモニーを挙行したと強調した。

 思わぬ形で物議を醸しているナダルの引退セレモニー。フェレール氏らの他にも物足りなさを感じた人はいるかもしれないが、現状当の本人はそこまで気にしているようには見えない。それならそれで良いのではないだろうか。

文●中村光佑

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