それぞれが最高峰の舞台である四大大会で20度以上の優勝を誇り、無類の強さと絶大なカリスマ性で"ビッグ3"として男子テニス界の一時代を築いたロジャー・フェデラー(スイス/22年引退)、ラファエル・ナダル(スペイン/昨秋引退)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/現世界ランク7位)。
次代を担う若手のトップ選手たちも、レジェンド3人の凄まじい功績には舌を巻くほどである。21歳にして四大大会4勝を誇るカルロス・アルカラス(スペイン/現3位)もその一人だ。
現地3月2日にプエルトリコで行なわれたエキジビジョンマッチ「Battle of Legends」(室内ハード)でフランシス・ティアフォー(アメリカ/17位)に5-7、6-1、[11-9]で勝利(ファイナルセットは10ポイントマッチタイブレーク)したアルカラスは試合後にメディアの取材に応じ、現代のテニス界を踏まえてビッグ3に対する称賛の言葉をこう口にした。
「あの3人は、テニスのレベルを最高峰にまで引き上げた。彼らが成し遂げたことは、まさに天文学的なレベルだ。今は多くの選手が四大大会で優勝する可能性を持っていて、トップ選手たちに勝てる力も持っているし、僕自身を含め、若手選手が大きなことを成し遂げようと戦っている。
僕らは僕らなりの戦い方で戦っていくだろうし、僕自身も強敵とのライバル関係を築いていくだろう。だがラファ、ロジャー、ノバクが築いたライバル関係を考えると、それはもう再現不可能だと思う」
アルカラスはビッグ3の中で唯一フェデラーとは練習しかしたことがなく、ツアーでの対戦は1度もなかった。それが心残りだと言うが、3人の鉄人たちと少しでも時間を共有できたことは貴重な体験だったと振り返る。
「ロジャーとプレーする機会はほとんどなかったけど、彼が成し遂げたことを考えると、(テニス選手として)誇りに思う。彼らはテニス史上最強の3人で、みんな模範となる選手。ラファは僕のアイドルだったし、ロジャーとノバクに対してもその実績には大きな尊敬の念を抱いている。彼らのうちの誰かと対戦できたこともそうだし、たとえ短い練習だったとしても、彼らと時間を共有できたことは、僕にとって唯一無二で特別な経験だった」
フェデラーとナダルがツアーを去り、長きにわたったビッグ3時代も終わりを迎えようとしている。そうした中でアルカラスはそれぞれの時代に独自の魅力があるとし、今の若手たちが変化を模索している現状は悪いものではないと主張した。
「ジョン・マッケンロー(アメリカ/元1位)や彼の世代のテニスは、フェデラー、ナダル、ジョコビッチの時代とは全く異なるものだった。同じように、僕らの時代も彼らの時代とは大きく異なる。
テニスは進化し続けていて、トーナメントの形態やボールの速度も変わっている。だからこそ、僕らもテニスの変化に適応していかなければならない。ビッグ3は、僕たちにその道を示してくれたと思う。テニスは進化し続け、僕らもその進化とともに歩んでいく」
今後のテニス界はどうなっていくのか、その答えはアルカラスを含む次代の選手たちが繰り広げる戦いの中で明らかになっていくだろう。
文●中村光佑
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「あの3人は、テニスのレベルを最高峰にまで引き上げた。彼らが成し遂げたことは、まさに天文学的なレベルだ。今は多くの選手が四大大会で優勝する可能性を持っていて、トップ選手たちに勝てる力も持っているし、僕自身を含め、若手選手が大きなことを成し遂げようと戦っている。
僕らは僕らなりの戦い方で戦っていくだろうし、僕自身も強敵とのライバル関係を築いていくだろう。だがラファ、ロジャー、ノバクが築いたライバル関係を考えると、それはもう再現不可能だと思う」
アルカラスはビッグ3の中で唯一フェデラーとは練習しかしたことがなく、ツアーでの対戦は1度もなかった。それが心残りだと言うが、3人の鉄人たちと少しでも時間を共有できたことは貴重な体験だったと振り返る。
「ロジャーとプレーする機会はほとんどなかったけど、彼が成し遂げたことを考えると、(テニス選手として)誇りに思う。彼らはテニス史上最強の3人で、みんな模範となる選手。ラファは僕のアイドルだったし、ロジャーとノバクに対してもその実績には大きな尊敬の念を抱いている。彼らのうちの誰かと対戦できたこともそうだし、たとえ短い練習だったとしても、彼らと時間を共有できたことは、僕にとって唯一無二で特別な経験だった」
フェデラーとナダルがツアーを去り、長きにわたったビッグ3時代も終わりを迎えようとしている。そうした中でアルカラスはそれぞれの時代に独自の魅力があるとし、今の若手たちが変化を模索している現状は悪いものではないと主張した。
「ジョン・マッケンロー(アメリカ/元1位)や彼の世代のテニスは、フェデラー、ナダル、ジョコビッチの時代とは全く異なるものだった。同じように、僕らの時代も彼らの時代とは大きく異なる。
テニスは進化し続けていて、トーナメントの形態やボールの速度も変わっている。だからこそ、僕らもテニスの変化に適応していかなければならない。ビッグ3は、僕たちにその道を示してくれたと思う。テニスは進化し続け、僕らもその進化とともに歩んでいく」
今後のテニス界はどうなっていくのか、その答えはアルカラスを含む次代の選手たちが繰り広げる戦いの中で明らかになっていくだろう。
文●中村光佑
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