現在開催中の男子テニスツアー公式戦「ボス・オープン」(6月9日~15日/ドイツ・シュツットガルト/芝/ATP250)のシングルスで初戦敗退した元世界ランキング6位のガエル・モンフィス(フランス/現42位)が、試合後に更新したインスタグラムのストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)で自身に賭博絡みの誹謗中傷コメントを寄せてきた人々を皮肉った。
今大会が芝シーズン初戦となった38歳のモンフィス。現地10日の1回戦では第7シードで20歳のアレックス・ミケルセン(アメリカ/同35位)と対戦したが、4-6、6-4、3-6で敗れ、2回戦進出を逃した。
試合後、モンフィスはテニス賭博で自分に賭けて負けたギャンブラーたちから罵詈雑言を浴びせられたとストーリーズで報告。実際に届いた心無いコメントの一部を公開した。
続けて投稿したメッセージ動画では成長著しい若手のミケルセンではなく、4月初めの「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)から先の四大大会「全仏オープン」まで計6試合でわずか3勝と苦戦が続いていた自分に賭けた人々が信じられないと言わんばかりの様子でこう語りかけた。
「なあみんな、これは投資のアドバイスじゃないけど、本当にまだ僕に賭けてるの? 芝シーズン初戦で、相手はアレックス・ミケルセン、20歳で世界35位だよ? それで僕に賭けるってどういうことだ? 君たちは“お前はクソだ”って書き込んでいるけど、僕自身も自分がクソなのは知ってるよ。お互いそれをわかっているのに、それでも賭けるの? 正直、僕と君たち、どっちがバカだと思う? 勘弁してくれよ」
誹謗中傷メッセージの中には肌の色に関する差別的な言葉やモンフィスが負傷することを願うような、一線を越えた内容も含まれていたとのことだが、モンフィスは同じ口調でこう続ける。
「僕の脚はもう何度も壊れていて、今はその脚でプレーしてるんだ。だからケガなんか祈らなくていいよ。そんなので苦しんではいないんだ。ごめんね。あともう一度言うけど、2025年にもなって、まだ肌の色のこと言うのかい? 僕の肌の色とテニスのパフォーマンス、何の関係があるの?」
女子選手のエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/元3位/現13位)と結婚し、1人の娘がいるモンフィスは家族への脅迫メッセージも受け取ったというが、批判の対象は自分だけにしてほしいと再び皮肉を込めつつ懇願した。
「お願いだから家族には触れないで。批判は僕だけでいいだろう。母や妻にまで手を出さないでほしい。怒りの矛先を向けるなら僕だけにしてくれ。他の人を巻き込むと、いずれ本当に大きなしっぺ返しが来ると思うよ。ひどいことを言ってるあなたに、あえて愛と平和を。さようなら」
国際テニス連盟(ITF)をはじめ複数のテニス団体が共同で実施したAI分析によると、24年は選手へ向けられたSNS投稿のうち、ガイドライン違反とされたものは約12000件にも上り、その48%が賭博に関連したものだったという。SNS上の誹謗中傷が深刻化する中、選手の尊厳と安全を守る取り組みの重要性が改めて問われている。
文●中村光佑
【動画】誹謗中傷に対しインスタグラムでユーモアを交えて反論するモンフィス
【関連記事】テニス界きってのおしどり夫婦、モンフィスとスビトリーナが揃って全豪オープンのシングルスで16強入り!<SMASH>
【関連記事】38歳4カ月のモンフィスが男子テニスツアー最年長優勝!「これからも多くのタイトルを目指したい」と意欲<SMASH>
今大会が芝シーズン初戦となった38歳のモンフィス。現地10日の1回戦では第7シードで20歳のアレックス・ミケルセン(アメリカ/同35位)と対戦したが、4-6、6-4、3-6で敗れ、2回戦進出を逃した。
試合後、モンフィスはテニス賭博で自分に賭けて負けたギャンブラーたちから罵詈雑言を浴びせられたとストーリーズで報告。実際に届いた心無いコメントの一部を公開した。
続けて投稿したメッセージ動画では成長著しい若手のミケルセンではなく、4月初めの「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)から先の四大大会「全仏オープン」まで計6試合でわずか3勝と苦戦が続いていた自分に賭けた人々が信じられないと言わんばかりの様子でこう語りかけた。
「なあみんな、これは投資のアドバイスじゃないけど、本当にまだ僕に賭けてるの? 芝シーズン初戦で、相手はアレックス・ミケルセン、20歳で世界35位だよ? それで僕に賭けるってどういうことだ? 君たちは“お前はクソだ”って書き込んでいるけど、僕自身も自分がクソなのは知ってるよ。お互いそれをわかっているのに、それでも賭けるの? 正直、僕と君たち、どっちがバカだと思う? 勘弁してくれよ」
誹謗中傷メッセージの中には肌の色に関する差別的な言葉やモンフィスが負傷することを願うような、一線を越えた内容も含まれていたとのことだが、モンフィスは同じ口調でこう続ける。
「僕の脚はもう何度も壊れていて、今はその脚でプレーしてるんだ。だからケガなんか祈らなくていいよ。そんなので苦しんではいないんだ。ごめんね。あともう一度言うけど、2025年にもなって、まだ肌の色のこと言うのかい? 僕の肌の色とテニスのパフォーマンス、何の関係があるの?」
女子選手のエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/元3位/現13位)と結婚し、1人の娘がいるモンフィスは家族への脅迫メッセージも受け取ったというが、批判の対象は自分だけにしてほしいと再び皮肉を込めつつ懇願した。
「お願いだから家族には触れないで。批判は僕だけでいいだろう。母や妻にまで手を出さないでほしい。怒りの矛先を向けるなら僕だけにしてくれ。他の人を巻き込むと、いずれ本当に大きなしっぺ返しが来ると思うよ。ひどいことを言ってるあなたに、あえて愛と平和を。さようなら」
国際テニス連盟(ITF)をはじめ複数のテニス団体が共同で実施したAI分析によると、24年は選手へ向けられたSNS投稿のうち、ガイドライン違反とされたものは約12000件にも上り、その48%が賭博に関連したものだったという。SNS上の誹謗中傷が深刻化する中、選手の尊厳と安全を守る取り組みの重要性が改めて問われている。
文●中村光佑
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