男子テニスツアーのATP500シリーズ「HSBC選手権」(6月16日~22日/イギリス・ロンドン/芝コート)は大会最終日の現地22日にシングルス決勝を実施。第1シードで世界ランキング2位のカルロス・アルカラス(スペイン)が同30位のイリ・レヘチュカ(チェコ)を7-5、6-7(5)、6-2で下し、ツアー通算21勝目を飾った。
先日の「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)で四大大会5勝目を飾り、今大会が芝シーズン初戦となった22歳のアルカラス。1回戦でアダム・ウォルトン(オーストラリア/同86位)をストレートで破ると、以降はジャウメ・ムナール(スペイン/同59位)、アルテュール・リンダークネッシュ(フランス/同80位)、ロベルト・バウティスタアグート(スペイン/元9位/現51位)と実力者たちを連破し、5大会連続通算27度目のツアー決勝進出を決めていた。
決勝で顔を合わせたのは、これまでにツアー2勝を挙げている23歳のレヘチュカ。両者は過去2度対戦して1勝1敗と互角だが、直近である今年2月の「カタール・オープン」(ハードコート/ATP500)準々決勝ではアルカラスが3-6、6-3、4-6で敗れていた。
約4カ月ぶりの再戦となった今回は序盤から互角の勝負が展開された。その中でアルカラスはリターンからプレッシャーをかけ続けたことが奏功し、5-5で迎えた第11ゲームでレヘチュカのミスを誘って値千金のブレークに成功。次のゲームを難なくキープして第1セットを先取した。
第2セットもシーソーゲームとなり、両者ともにブレークなしのままタイブレークへ。ここで試合を決めたいアルカラスだったが、5-5の大事な場面で痛恨のダブルフォールトを犯し、接戦の末にセットオールに持ち込まれた。
それでも勝負のファイナルセットではアルカラスが持ち前の勝負強さを発揮。第4ゲームで深いショットを放ってレヘチュカのサービスをブレークすると、5-2とリードして迎えた第8ゲームもブレークし、2時間8分で前回のリベンジを果たした。
アルカラスの「HSBC選手権」でのタイトル獲得は、初出場での優勝を飾った2023年大会以来、2年ぶり2度目。試合後のインタビューで「この大会は自分にとって本当に特別な舞台」と切り出したアルカラスは、次のように喜びを語った。
「またこの大会でトロフィーを掲げることができて本当にうれしい。今大会はあまり期待せず、良いテニスをして芝に慣れようという気持ちで臨んだ。たくさんの友人や家族が応援に来てくれたおかげで、コート内外でとても快適に過ごすことができた」
この結果5月の「イタリア国際」(クレー/ATP1000)から続くマッチ連勝記録を18に伸ばしたアルカラス。この勢いのまま来週開幕する四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン)での大会3連覇も大いに期待したい。
文●中村光佑
【動画】アルカラス対レヘチュカの「HSBC選手権」決勝ハイライト
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先日の「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)で四大大会5勝目を飾り、今大会が芝シーズン初戦となった22歳のアルカラス。1回戦でアダム・ウォルトン(オーストラリア/同86位)をストレートで破ると、以降はジャウメ・ムナール(スペイン/同59位)、アルテュール・リンダークネッシュ(フランス/同80位)、ロベルト・バウティスタアグート(スペイン/元9位/現51位)と実力者たちを連破し、5大会連続通算27度目のツアー決勝進出を決めていた。
決勝で顔を合わせたのは、これまでにツアー2勝を挙げている23歳のレヘチュカ。両者は過去2度対戦して1勝1敗と互角だが、直近である今年2月の「カタール・オープン」(ハードコート/ATP500)準々決勝ではアルカラスが3-6、6-3、4-6で敗れていた。
約4カ月ぶりの再戦となった今回は序盤から互角の勝負が展開された。その中でアルカラスはリターンからプレッシャーをかけ続けたことが奏功し、5-5で迎えた第11ゲームでレヘチュカのミスを誘って値千金のブレークに成功。次のゲームを難なくキープして第1セットを先取した。
第2セットもシーソーゲームとなり、両者ともにブレークなしのままタイブレークへ。ここで試合を決めたいアルカラスだったが、5-5の大事な場面で痛恨のダブルフォールトを犯し、接戦の末にセットオールに持ち込まれた。
それでも勝負のファイナルセットではアルカラスが持ち前の勝負強さを発揮。第4ゲームで深いショットを放ってレヘチュカのサービスをブレークすると、5-2とリードして迎えた第8ゲームもブレークし、2時間8分で前回のリベンジを果たした。
アルカラスの「HSBC選手権」でのタイトル獲得は、初出場での優勝を飾った2023年大会以来、2年ぶり2度目。試合後のインタビューで「この大会は自分にとって本当に特別な舞台」と切り出したアルカラスは、次のように喜びを語った。
「またこの大会でトロフィーを掲げることができて本当にうれしい。今大会はあまり期待せず、良いテニスをして芝に慣れようという気持ちで臨んだ。たくさんの友人や家族が応援に来てくれたおかげで、コート内外でとても快適に過ごすことができた」
この結果5月の「イタリア国際」(クレー/ATP1000)から続くマッチ連勝記録を18に伸ばしたアルカラス。この勢いのまま来週開幕する四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン)での大会3連覇も大いに期待したい。
文●中村光佑
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