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海外テニス

「良いテニスができている」錦織圭が手応え十分で全米オープン3回戦へ!

内田暁

2019.08.28

第1セットのターニングポイントでダウンザラインを決めた。写真:山崎賢人(スマッシュ写真部)

第1セットのターニングポイントでダウンザラインを決めた。写真:山崎賢人(スマッシュ写真部)

「嫌な時間帯や場面はありましたが、長くても3ゲームか4ゲームくらい。どっかでチャンスは来ると思っていた」

 果たして、相手の時間帯である4ゲームが経過したところで、錦織のターンが訪れる。まずは、サービスゲームを簡単にキープすると、続くゲームではリターンで圧力をかけ、ネット際の攻防からクロスのパスを叩き込むなど、多彩な手札を披露し主導権を引き寄せる。最後は、相手のバックのスライスがラインを割り、流れが激しく入れ替わる2時間44分の攻防に終止符が打たれた。
 最初のマッチポイントから、実際に試合を決めるまで約30分かかったその戦いには、「サービスなど、反省すべき点はいくつかある」という錦織。同時に、「アップダウンはありますが、良い時のプレーはすごく気にいっているというか、良いテニスができているなと思う」との手応えも得ることができたという。初戦は相手の棄権のため消化不良で終わり、「ちゃんと勝ち切る勝利が欲しかった」と言っていた彼にとっては、終盤のスリルも良い教訓となったはずだ。

 なお、錦織が今もっとも心掛けているのが、ネットプレーを増やしつつも、「無理に前に出ることはしたくないので、その兼ね合いや良いバランスを見つけること」だという。
 
 適切な均衡の探求は、まだ当面続いていく。

取材・文●内田暁
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