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海外テニス

豪華メンバーが揃ったジョコビッチ主催大会や特別ルール満載のツアーなどコートに歓声が戻ってきた!【海外テニス】

内田暁

2020.06.13

セレナ・ウィリアムズの指導者としても名高いムラトグル(右)が、ユニークなルールを採用した限定ツアーを始動。(C)GettyImages

セレナ・ウィリアムズの指導者としても名高いムラトグル(右)が、ユニークなルールを採用した限定ツアーを始動。(C)GettyImages

 バルカン半島で新たなツアーが始まるのと同時に、フランス南部のニースでも、野心的なイベントが産声を上げた。それは、パトリック・ムラトグルが自らのアカデミーで開催する、『Ultimate Tennis Showdown(UTS)』。

 こちらは無観客で、試合の様子はインターネットによるライブ配信。ステファノス・チチパスやティーム、ダビド・ゴファンにリシャール・ガスケといった豪華メンバー10名が集い、毎週末にシングルスで対戦する。最終的には総当りで順位を決め、さらに成績上位選手によるノックアウト方式で優勝者が決まるという、1か月以上に及ぶ長丁場だ。
 
 そのようなフォーマット以上に斬新なのが、試合方式である。1試合を時間で4つに区切る「クウォーター(セット)制」で、1クウォーターは10分間。対戦選手は交互に2本ずつサービスを打ち、それぞれのクウォーターでより多くのポイントを取った方が、そのセットを取ることに。つまりは、3つのクウォーターを先取したプレーヤーが勝者となる。

 さらには、クウォーター間に選手はコーチの助言を受けることができ、それらの会話はヘッドセットを通じて視聴者にも公開。そして最も画期的なルールが、運の要素を盛り込む「UTSカード」の存在だ。これは、「獲得ポイント倍増」「相手にサーブ&ボレーをさせる」など書かれたカードを、各クウォーターで使えるというもの。コーチの助言とカードの融合により、より高い戦略性とエンターテインメント性を盛り込むのが狙いだと、ムラトグルは力説した。

 ビジネスマンとしての手腕にも長けるムラトグルは、このUTSを今回のみに留まらせず、今後は女子も開催するなど、テニス界の新たな柱にしてみせると息巻く。

 ATPやWTA、ITFのツアーは8月再会を目指すが、各国のコロナ禍情勢を鑑みるに、まだまだ先行きは不透明だ。

 ただその混沌の中で生まれた新たな試みが、これまでにないテニスの可能性を切り開き、ここから進む道を照らしていくのかもしれない。

文●内田暁

【PHOTO】プレーの合間に垣間見えるトッププロの素顔
 

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