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海外テニス

医者、小説家、スパイ、不動産業など…。女子テニスプレーヤーたちの意外なセカンドキャリア

東真奈美

2020.06.27

アイドル的な人気があったマグダレナ・マリーバは環境保護の活動を行ない、オーガニック食品店を経営。(C)GettyImage

アイドル的な人気があったマグダレナ・マリーバは環境保護の活動を行ない、オーガニック食品店を経営。(C)GettyImage

『マリーバ三姉妹』の末っ子のマグダレナ・マリーバは環境保護の活動を行なっている。かつては、アメリカのアイドルグループ、バックストリートボーイズと一緒に気候変動について闘ったこともあり、現在はオーガニック食品店を経営。

 テニス以外の才能で “セカンドキャリア”に挑戦する強者もいる。

 マルチナ・ナブラチロワは、1990年代半ばにシングルから引退すると、作家のリズ・ニックルズと共同執筆し、殺人ミステリーシリーズの小説3冊を上梓した。いずれも元テニスプレーヤーからセラピストになった主人公の物語で、邦訳もされている。

 時代は少し遡るがスパイになったアリス・マーブル。テニスラケットを絵筆に持ち替えアーティストになったヘレン・ウィルス・ムーディ。医者として甲状腺がん治療の権威にまで上り詰めたキャリー・カニンガム(現在はキャリー・C・ルビッツ博士)などは、まったく違う分野にもかかわらず充実したセカンドキャリアを送っている。
 
 他にもスポーツ心理学者(ヘレナ・スコバ)、警部補(タマリネ・タナスガーン)、政治家(ヤユク・バスキ)、ビジネス法務の弁護士(バーバラ・ジョーダン)、ナイトクラブオーナー(ドミニカ・チブルコワ)など様々な分野で活躍しているようだ。

 オリジナルナイン(1970年に米国テニス協会に反抗し、女子プロテニスを変えたとされる9人のプレーヤー)の1人であるバレリー・ジーゲン・フースは、15年以上不動産業者として活躍し、サンディエゴマガジンで8年連続5つ星の不動産業者の評価を受けた。プロテニス選手と不動産業の両方を経験した彼女は、「どのキャリアも、そのフィールドでトップに立つための近道はありません」と言い切った。

 全力で何かに取り組んだ経験がある人は、分野が変わっても努力することの大切さを知っているということだろう。

文●東真奈美

【PHOTO】ナブラチロワ、エバート、サバチーニetc…伝説の王者たちの希少な分解写真/Vol.1
 

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