初めてセンターコートでプレーする19歳を、サンプラスは「まるで自分のような落ち着きぶりだった」と称賛した。第4セットはタイブレークでサンプラスが奪い返し、勝負はファイナルセットにもつれ込んだ。
初めてテニスの聖地を制した93年以降、サンプラスは5度フルセットを戦って、すべてに勝利している。窮地に追い込まれた時ほど強さを発揮してきた。だが、5-6ビハインドで迎えた第12ゲーム、サンプラスは2本のボレーミスで15-40とし、マッチポイントを与えてしまう。そして次の瞬間、ワイドに放ったファーストサービスをダウンザラインに撃ち抜かれ、ついに王者は敗れた。
「何度かチャンスがあったが、そのたびに彼は見事なプレーで切り抜けた。とにかく彼はすごい選手になるだろう」
96年にリチャード・クライチェクに敗れて以来、32試合ぶりの黒星。記者会見では今後の進退に関心が集まった。
「ちょっと待ってくれ。たった1敗じゃないか。僕はこれからも何度もここに戻ってくるつもりだよ。もし引退を考えるとしたら、それは力の衰えを感じた時ではなく、もうプレーしたくないと感じた時だろう。僕はまたいつでも勝てるさ」
王者は静かに聖地を後にした。
◆2001年男子4回戦
R・フェデラー[7-6 5-7 6-4 6-7 7-5]P・サンプラス
*サンプラスは2002年の全米優勝を最後に引退。フェデラーは2003年のウインブルドンでグランドスラム初優勝を飾る
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2001年9月号から加筆・再編集
【PHOTO】史上最強の王者!絶大な人気を誇るロジャー・フェデラーの「ウインブルドン2019」
初めてテニスの聖地を制した93年以降、サンプラスは5度フルセットを戦って、すべてに勝利している。窮地に追い込まれた時ほど強さを発揮してきた。だが、5-6ビハインドで迎えた第12ゲーム、サンプラスは2本のボレーミスで15-40とし、マッチポイントを与えてしまう。そして次の瞬間、ワイドに放ったファーストサービスをダウンザラインに撃ち抜かれ、ついに王者は敗れた。
「何度かチャンスがあったが、そのたびに彼は見事なプレーで切り抜けた。とにかく彼はすごい選手になるだろう」
96年にリチャード・クライチェクに敗れて以来、32試合ぶりの黒星。記者会見では今後の進退に関心が集まった。
「ちょっと待ってくれ。たった1敗じゃないか。僕はこれからも何度もここに戻ってくるつもりだよ。もし引退を考えるとしたら、それは力の衰えを感じた時ではなく、もうプレーしたくないと感じた時だろう。僕はまたいつでも勝てるさ」
王者は静かに聖地を後にした。
◆2001年男子4回戦
R・フェデラー[7-6 5-7 6-4 6-7 7-5]P・サンプラス
*サンプラスは2002年の全米優勝を最後に引退。フェデラーは2003年のウインブルドンでグランドスラム初優勝を飾る
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2001年9月号から加筆・再編集
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