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海外テニス

錦織圭が12年前のツアー初優勝に「テニスはエキサイティング」と語った理由【海外テニス】

中山和義

2020.07.30

どんな状況にあっても自分自身を信じて突き進んだ錦織(写真はツアー初優勝を飾った2008年当時)。写真:(C)GettyImeges

どんな状況にあっても自分自身を信じて突き進んだ錦織(写真はツアー初優勝を飾った2008年当時)。写真:(C)GettyImeges

 18歳になるとATPツアーにも出場。

 初優勝することになる2008年のデルレイビーチは、予選からの出場であった。当時の錦織にとっては本戦に出るだけで大変なので、彼自身も予選突破で十分だと考えていた。

 だが、本戦に上がると接戦を制しながら決勝へと駒を進めた。

 当時、錦織の世界ランクは244位で、決勝の相手ジェームズ・ブレークは12位。決勝の第1セットをブレークが先取した時は、誰も錦織が勝てるとは思ってもいなかった。
 
 ところが、そこから逆転して松岡修造以来の日本男子16年ぶりのツアー優勝を達成する。勝因について聞かれた錦織は、

「自分ではあり得ないぐらい落ち着いていた。アップダウンもなかったし、ミスに怒って自分を見失うこともなかった」

 さらに技術的な進歩について聞かれると、

「無駄なショットがなくなったこと。守るだけではなく、攻めながらもミスをしないというテニスを目指していた。それがすごく良くなってきたと思う」

 と自己分析した。

 決勝で敗れたブレークは、錦織が放つ『エア・ケイ』について「実戦であんなに決められるのはすごい」と驚いたが、それは錦織の目指すテニスができていた証拠とも言えるだろう。

「テニスはエキサイティング。身体が小さくてもトップ選手になれるんだから」

 この優勝を自信に変え、さらに実績を上げていくことになる、錦織が今から12年前に発した言葉である。

※月刊スマッシュ2019年11月号から抜粋・再編集

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