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海外テニス

「最悪の敗北はやらずに無理と決めること」王者ジョコビッチが示す“挑戦”の重要性と心構え〈SMASH〉

中山和義

2021.04.11

博士のアドバイスのもと体質改善に挑んだジョコビッチは2012年の全豪決勝で難敵ナダルを破りタイトルを手にした。(C)Getty Images

博士のアドバイスのもと体質改善に挑んだジョコビッチは2012年の全豪決勝で難敵ナダルを破りタイトルを手にした。(C)Getty Images

 2012年、全豪の決勝でジョコビッチはナダルを破って優勝を飾る。この試合は5時間53分にも及んだが、ジョコビッチはこのロングマッチを最後まで戦い抜いた。そこには息が苦しくなって棄権していた当時の姿はなかった。

 試合に勝った後、彼はロッカールームでチョコレートの小さなかけらを口に入れて、2010年以来、味わうことのできなかったその風味を楽しんだ。

「それは世界1位にたどり着くために必要な代償だった」とジョコビッチは語る。

 そして自分の食生活を大きく変えたことを振り返る。

「年齢を重ねるにつれ、これまでの食べ方や生き方にしがみついていると、様々な問題に直面することとなる。だから、食べ方を変える必要があったんだ」

 ジョコビッチは博士のアドバイスに従って好きな食べ物を我慢することができたが、それは決して簡単なことではない。そんなことを言われても、無理だと考えてしまう人は多いはずだ。
 
 それは食事を変えることだけではない。日々の暮らしの中には、やる前から無理だと考えて諦めてしまうことは多々ある。そのことについてジョコビッチは、「あなたはただ、やってみるだけでいい。あなたにとって最悪の敗北とは失敗そのものではない。やろうともしないで無理と決めてしまうことだ」と語っている。

文●中山和義

●プロフィール●
ノバク・ジョコビッチ/1987年5月22日生まれ、セルビア出身。188cm、77kg。隙のない守備力が最大の武器で、2016年の全仏で生涯グランドスラムを達成。以降も全豪3回、ウインブルドン2回、全米1回とコートの種類に関係なくタイトルの数を増やしている。四大大会通算18勝は、ロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルの20回に次ぐ記録。世界ランキング:1位(2021年4月5日現在)

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