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海外テニス

決勝の相手も認める“女子テニス最強女王”シフィオンテク!「BNPパリバ・オープン」2年ぶり2度目の優勝!<SMASH>

内田暁

2024.03.18

優勝トロフィーを掲げる前に紙テープが飛び散り驚いた表情を見せるシフィオンテク。(C)Getty Images

優勝トロフィーを掲げる前に紙テープが飛び散り驚いた表情を見せるシフィオンテク。(C)Getty Images

 シフィオンテクが世界1位になったのは、2年前の同大会直後のこと。当時世界2位に座していた彼女は、時の女王アシュリー・バーティー(オーストラリア)が突如引退したため、期せずして1位の座に繰り上がったのだ。

「あの時のことは、はっきりと覚えている」と、現女王が当時を回想する。

「とんでもない状況だった。突如1位になるという困難に直面し、その事実を受け入れられたことを誇りに思う。世界1位になり、その状況にも慣れてうまくコートで立ち回れるようになり、誰からも標的にされる立場になって、そして翌シーズンを1位で迎え……、それら全てにうまく対処できたことを、誇りに思っている」

 初めて頂点に立ったその時以降、彼女は既に95週間の長きにわたり、世界1位の看板を背負ってきた。今やその高みの空気は、身体に馴染んでいるだろう。

 優勝スピーチで、大会関係者に、そして自分を支え続けるチームスタッフに深い謝意を述べるのも、彼女にとっては慣例となりつつある。
 
 そして迎えた、表彰式のクライマックス――。

 進行係に、トロフィーを掲げるように促されるチャンピオン。だが……、この大会が誇るバカラのクリスタルトロフィーには、通常の優勝カップとは異なり取っ手がない。どう持ち上げるべきか、やや戸惑う優勝者。

 そんなシフィオンテクの逡巡を待ち切れなかったのか、本来ならトロフィーを掲げたタイミングで飛び出すはずの紙テープが、破裂音と共にフライングで飛び出してしまったのだ。

 その衝撃にビクっと身体を震わせ、首をすくめる優勝者。世界1位に座し続けても、そして19回のツアー優勝を経験しても、トロフィーを掲げる所作にだけは、初々しい風が吹くようだった。

現地取材・文●内田暁

【PHOTO】今季最初の四大大会「全豪オープン2024」を戦ったシフィオンテクら女子選手たち!

【PHOTO】全仏オープン2023で優勝したシフィオンテクほか、女子選手たちの厳選写真!

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