優勝後の会見室に跳ねるように現れたアルカラスは、今大会を迎えるまでの心境を、篤実な語り口で明かす。
「シーズン終盤の出来は良くなかったが、それはさほど問題ではなかった。僕はテニスが楽しめていたから。でもここ数カ月、僕は自分を見失い、コート上で楽しむことができなかった。それが、つらかった。僕の家族やチームスタッフ、近い人たちは『どうしちゃったんだ? 前みたいに笑ってないよ』と言ってたんだ」
今年に入ってからのそんな日々を、今は笑顔で振り返る。その彼に笑顔をもたらしたのは、相性の良いインディアンウェルズのコートであり、ホアン・カルロス・フェレーロ氏を筆頭とするスタッフであり、彼のプレーを心から楽しむファンたちだったろう。
かくして、ハプニングも乗り越えて優勝したその先で、またも珍事に見舞われる。優勝会見の質疑応答の最中、突如けたたましい音量で、「緊急事態です! 近くの出口から避難してください」のアナウンスが繰り返し流れたのだ。
ほどなく、ブザーの誤発動と確認されたが、アナウンスがおさまる気配はない。前日には「蜂があり、雨があって、明日は何が起きても不思議じゃないよ」と記者たちを笑わせたアルカラスだが、これはさすがに、想定外だったろう。
「これって僕ら、やばい状況なのかな?」
アラームが鳴り響く中、チャンピオンはそう言いまた笑う。
彼の顔に笑みが広がっている限り、テニス界には光が射し、やばいほどにワクワクするプレーが、次々に飛び出すはずだ。
現地取材・文●内田暁
【動画】アルカラス対メドベージェフの「BNPパリバ・オープン」決勝ハイライト
【連続写真】タメを作ってダウンザラインに叩いたアルカラスのフォアハンド「30コマの超連続写真」
【画像】アルカラスはじめ「全豪オープン2024」で躍動する男子選手たちの厳選ショット!
「シーズン終盤の出来は良くなかったが、それはさほど問題ではなかった。僕はテニスが楽しめていたから。でもここ数カ月、僕は自分を見失い、コート上で楽しむことができなかった。それが、つらかった。僕の家族やチームスタッフ、近い人たちは『どうしちゃったんだ? 前みたいに笑ってないよ』と言ってたんだ」
今年に入ってからのそんな日々を、今は笑顔で振り返る。その彼に笑顔をもたらしたのは、相性の良いインディアンウェルズのコートであり、ホアン・カルロス・フェレーロ氏を筆頭とするスタッフであり、彼のプレーを心から楽しむファンたちだったろう。
かくして、ハプニングも乗り越えて優勝したその先で、またも珍事に見舞われる。優勝会見の質疑応答の最中、突如けたたましい音量で、「緊急事態です! 近くの出口から避難してください」のアナウンスが繰り返し流れたのだ。
ほどなく、ブザーの誤発動と確認されたが、アナウンスがおさまる気配はない。前日には「蜂があり、雨があって、明日は何が起きても不思議じゃないよ」と記者たちを笑わせたアルカラスだが、これはさすがに、想定外だったろう。
「これって僕ら、やばい状況なのかな?」
アラームが鳴り響く中、チャンピオンはそう言いまた笑う。
彼の顔に笑みが広がっている限り、テニス界には光が射し、やばいほどにワクワクするプレーが、次々に飛び出すはずだ。
現地取材・文●内田暁
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