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海外テニス

大坂なおみ、難敵スビトリーナを撃破!「攻撃の手を緩めてはいけない」…攻めの姿勢を支えたのは相手への敬意<SMASH>

内田暁

2024.03.24

ママさんプレーヤーの先輩格、スビトリーナ(右)に勝利した大坂(左)。相手が以前より攻撃的になったことが、かえって大坂のレベルを引き上げることとなった。(C)Getty Images

ママさんプレーヤーの先輩格、スビトリーナ(右)に勝利した大坂(左)。相手が以前より攻撃的になったことが、かえって大坂のレベルを引き上げることとなった。(C)Getty Images

 当の大坂は試合後の会見で、落ち着き払った表情と口調で、そのような周囲の見解に賛同した。

「プレーヤーをプレーヤーたらしめる、“掛け替えのない何か”が存在する。私にとってそれは、打ち合いを支配すること、そして素晴らしいサーブを打つこと」

 その、大坂を大坂たらしめるエレメントを、最後まで携えての勝利。それが可能だった背景に、16歳の時に初対戦し、以降も近く見てきたスビトリーナへの敬意があるだろう。

 戦前から「彼女はいかなる状況でも諦めない」と警戒し、実際に今回対戦した際には、以前とは異なる圧力を相手から感じたとも言った。

「彼女は以前よりも攻撃的で、ポイントをもぎ取りにくるというか……、自分のショットの潜在能力に気付いたのではと思う。例えば今回、バックで打ち合っている時の私は、いつダウンザラインに打ってくるかと気掛かりだった。そのような不安は、以前は感じなかったと思う」
 
 試合中に、常に感じていた相手からの圧力――。それが、第2セットの“勝利へのサービスゲーム”で、大坂が「ものすごくナーバスになった」理由だったろうか。

「それでも、攻撃の手を緩めるわけにはいかないと思っていた。残念ながらあのゲームは取れなかったけれど、そのおかげで『彼女は重要な局面でこそ素晴らしいプレーをしてくる』と心に刻み、タイブレークを戦うことができた」

 最終的に勝利の鍵となったのも、やはり敬意と表裏の、攻めの姿勢だ。

 かくして会心の勝利を手にした先には、またも好敵手が待ち構える。その相手は、今季既に2度対戦している、カロリーヌ・ガルシア。

「もはや友達というか、盟友って感じよね!」

 苦笑い交じりにそんなジョークも飛ばしつつ、復帰後の成長を測る、格好の試金石へと挑む。

現地取材・文●内田暁

※大坂対ガルシアの3回戦は、日本時間の3月25日(月)早朝に行なわれる予定。

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