徐々にリズムを狂わせていくモンテーロに対し、錦織は高い集中力を保ったまま持ち前の攻撃的なリターンで相手にプレッシャーをかけていく。
第4セットは第4ゲームでモンテーロのボディサービスにうまく対応し、ストローク戦でミスを誘ってラブゲームでブレークに成功。途中左太ももの内転筋負傷によるメディカルタイムアウトを要求したモンテーロはフォア側への踏ん張りが効かず、錦織があっさりとセットオールに持ち込んだ。
こうなると流れは錦織。モンテーロのミスが増えていく中、広角かつキレのあるストロークで相手を左右に揺さぶり、2本目のブレークポイントをものにして3-1とリードする。第6ゲームでは動きのキレが戻ってきたモンテーロにブレークポイントを与えるも、ここは巧みなサーブ&ボレーと粘りのディフェンスでピンチを切り抜け主導権を渡さない。
ここから錦織が一気にラストスパート。第8ゲームを難なくキープすると、第9ゲームで攻撃のテンポを上げて2度目のブレークを果たし、4時間超えの激闘に終止符を打った。
錦織は勝利後に応じたWOWOWのインタビューで次のように試合を振り返った。
「今もまだ(勝った)実感はない。フィーリングが合っていない感じがあって、かなり負けを覚悟していたから、正直諦めていた部分もあった。マッチポイントを握られたゲームをキープできたことが大きかったかなと思う」
まさに崖っぷちからの生還。だがその中でも新たな成長の兆しを見せた。この試合で錦織がマークしたサービスエースは17本。錦織のストローク力と驚異のスタミナはもちろんのこと、要所で短いポイントを取れたことも大逆転勝利につながったのかもしれない。
苦しい試合を勝ち切った錦織は2回戦で第12シードのトミー・ポール(アメリカ/同11位)とクリストファー・オコネル(オーストラリア/同70位)による1回戦の勝者と対戦する。
ロングマッチを戦い抜いた錦織の体力が心配されるが、次戦までは2日間の休みが設けられるのは非常に大きい。数々の苦難を乗り越えた日本の大エースのさらなる勝ち上がりを期待したいものだ。
文●中村光佑
【画像】錦織圭の「全豪オープン2025」激闘フォトギャラリ―
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第4セットは第4ゲームでモンテーロのボディサービスにうまく対応し、ストローク戦でミスを誘ってラブゲームでブレークに成功。途中左太ももの内転筋負傷によるメディカルタイムアウトを要求したモンテーロはフォア側への踏ん張りが効かず、錦織があっさりとセットオールに持ち込んだ。
こうなると流れは錦織。モンテーロのミスが増えていく中、広角かつキレのあるストロークで相手を左右に揺さぶり、2本目のブレークポイントをものにして3-1とリードする。第6ゲームでは動きのキレが戻ってきたモンテーロにブレークポイントを与えるも、ここは巧みなサーブ&ボレーと粘りのディフェンスでピンチを切り抜け主導権を渡さない。
ここから錦織が一気にラストスパート。第8ゲームを難なくキープすると、第9ゲームで攻撃のテンポを上げて2度目のブレークを果たし、4時間超えの激闘に終止符を打った。
錦織は勝利後に応じたWOWOWのインタビューで次のように試合を振り返った。
「今もまだ(勝った)実感はない。フィーリングが合っていない感じがあって、かなり負けを覚悟していたから、正直諦めていた部分もあった。マッチポイントを握られたゲームをキープできたことが大きかったかなと思う」
まさに崖っぷちからの生還。だがその中でも新たな成長の兆しを見せた。この試合で錦織がマークしたサービスエースは17本。錦織のストローク力と驚異のスタミナはもちろんのこと、要所で短いポイントを取れたことも大逆転勝利につながったのかもしれない。
苦しい試合を勝ち切った錦織は2回戦で第12シードのトミー・ポール(アメリカ/同11位)とクリストファー・オコネル(オーストラリア/同70位)による1回戦の勝者と対戦する。
ロングマッチを戦い抜いた錦織の体力が心配されるが、次戦までは2日間の休みが設けられるのは非常に大きい。数々の苦難を乗り越えた日本の大エースのさらなる勝ち上がりを期待したいものだ。
文●中村光佑
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