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海外テニス

データで判明!ナダルは第2セットで減少し、フェデラーは増加する。走行距離から見る試合の流れ【男子テニス】

スマッシュ編集部

2020.05.20

第2セットで走る距離が短くなることがデータでわかったナダル。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

第2セットで走る距離が短くなることがデータでわかったナダル。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

 テニスの1試合で選手が走る距離は、グランドスラムのフルセットマッチで5キロ弱程度に達する。球技のなかで走行距離の長いサッカーでは11キロ程度だから、距離そのものは長くないが、走行の多くがスプリントという過酷な内容だ。

 その走行距離のセット毎の変化に着目すると、選手の戦い方のパターンが見える。そんな興味深い分析がATP公式サイトでなされている。

 2018年から2020年までホークアイコートで計測された走行距離の分析によると、現在のランキングトップ10選手のほとんどが、第1セットよりも第2セットの方が走行距離を短くしているという。
 
 第2セットで走行距離が減少した割合の順番に並べると、トップはラファエル・ナダルで10%超。ダニール・メドベージェフ、ダビド・ゴファン、ノバク・ジョコビッチらも大きく減らし、ほぼ変化のないチチパスやモンフィスが続く。そして唯一ロジャー・フェデラーだけが、第2セットで、より長く走っているのである。

【2018-20トップ10選手の走行距離】
選手名(ランク)     第1セット/第2セット[変化率]
ナダル(2)     1070.5m/960.12m [89.7%]
メドベージェフ(5) 999.74m/897.33m [89.8%]
ゴファン(10)   1017.4m/919.28m [90.4%]
ジョコビッチ(1)  977.19m/897.64m [91.9%]
ティーム(3)    892.76m/822.66m [92.1%]
ズベレフ(7)    930.55m/865.33m [93%]
ベレッティーニ(8) 755.29m/720.24m [95.4%]
チチパス(6)    903.73m/894.28m [99%]
モンフィス(9)     1030.2m/1028.4m [99.8%]
フェデラー(4)     768.40m/801.01m [104.2%]

 まず、ナダルの走行距離が大きく減った要因はなにか。第1セットで相手を消耗させ、第2セットでは相手がスタミナ切れを起こしたのではないか。あるいは、第1セットの巧みな戦略が後に実を結んだのではないか。またあるいは、第1セットで身体がほぐれ、支配力を増したのではないか、と公式サイトでは指摘している。
 

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