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海外テニス

フェデラーの活躍の秘訣は“長時間睡眠”!?「1日に11~12時間は寝ないと」スポーツと睡眠の重要な関係性

Hustle

2020.05.26

長らく世界のトップで活躍するフェデラー。その裏には、睡眠が深く関係しているようだ。写真=山崎賢人(THE DIGEST写真部)

長らく世界のトップで活躍するフェデラー。その裏には、睡眠が深く関係しているようだ。写真=山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 グランドスラム史上最多の20勝、世界ランク1位在位記録歴代1位(302週)、「生ける伝説」と呼ばれるほど輝かしい成績を持つロジャー・フェデラーは、もうすぐ39歳になるスイスの巨匠だ。一般的にはすでに選手生命の限界を迎えているはずの年齢だが、現在世界ランク4位と、いまだ世界のトップレベルを走り続ける。

 そんなフェデラーの活躍の秘訣はどこにあるのか。海外メディア『Tennis Tonic』によると、それは“睡眠”だという。彼は酸素マシンや氷風呂など、体のメンテナンスのために特別なことはしていない。やっているのは、シャワーを浴びたり、ストレッチをしたり、家族との団らんのひと時を大切にしたりと、いたってシンプルだ。そして彼は、特に大会期間中、長時間の睡眠をとることを意識しているという。

 フェデラーはかつて「1日に11~12時間は寝ないといけない。それくらいの睡眠時間がないと、支障が出てしまうんだ」と語っていた。彼は、夜に10時間睡眠、日中にも2時間の仮眠を取ることが習慣になっている。

 各スポーツ分野で活躍するアスリートの中には、フェデラー同様、質の良い睡眠がパフォーマンス維持に欠かせないと考えている選手もいる。「史上最強のライダー」との呼び声高いオートバイレーサーのバレンティーノ・ロッシは、レースの直前によく昼寝をしているし、「人類史上最速のスプリンター」ウサイン・ボルトは1日10時間、「キング」の愛称で知られるNBA選手、レブロン・ジェームズは1日12時間の睡眠を取ると言われている。
 
 科学的見地からも、睡眠時間がアスリートのパフォーマンスに影響を及ぼすことは明らかだ。アメリカの男性向け雑誌『Men’s Health』によると、2011年のスタンフォード大学での研究で、同大学の男子バスケットボール部員全員の睡眠時間を10時間以上確保させ、パフォーマンスがどのように変化するのかを検証したところ、どの選手にもパフォーマンスの向上が見られたという。

 結果として、フリースロー成功率が9%、スリーポイントシュートの成功率は9.2%上昇し、負傷者も大幅に減ったそうだ。さらに、別の関連研究では、サッカー部で選手のスプリント速度が上昇し、テニス部ではショットやサーブの精度が増したという。この実験により、いくつかの競技で、睡眠がパフォーマンスに良い影響を与えることが証明された。

 普段から、自分の持つ力を十分に発揮できていないと感じるテニスファンの皆さんは、トレーニングに励むことももちろん大切だが、睡眠時間を見直すことがプレーの質を向上させる近道になるのかもしれない。

文●Hustle

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