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レッスン

相手を崩すダブルスの配球パターン/サービスゲーム編【テニスレッスン】

スマッシュ編集部

2020.06.02

息の合った配球でポイントを取っていくブライアン兄弟。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

息の合った配球でポイントを取っていくブライアン兄弟。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 特別に身体を鍛えていない一般プレーヤーが、パワーで押してダブルスに勝つのは難しい。それよりも、ショットの組み合わせを工夫して相手ペアの連携を崩せば、楽にポイントを取れる。ダブルスは力比べではなく頭脳比べなのだ。ベテランダブルス界の王者、佐藤政大プロに、お薦めの配球パターンを教えてもらった。

 サービスからのおススメのパターンは、「緩めのサービスをセンターに入れ、早くネットへ。空いたクロスにアングルボレー」。

「サーバーはややセンター寄りに立ち、センターを狙って緩めのサービスを打ちます。あえて緩く打つのは、サービスダッシュでより前に詰める時間を作りたいからです。相手にとってはリターンしやすくなりますが、そこは前衛がポーチのフェイントを入れたりして撹乱しましょう。

 レシーバーがクロス(逆クロス)に返してきたら、サーバーは十分にネットに近い位置から、ファーストボレーをアングルに短く落とします。レシーバーはリターンの流れでセンターに寄っているので、サイド方向は大きく空いています。相手前衛にとっても逃げていくボールになるので、エースを取りやすいわけです」
 
 パターンをイメージできただろうか? このパターンはデュースサイドでもアドサイドでも使えるが、どちらかというと、相手がバックハンドでリターン(※右利きの場合)するデュースサイドの方が効果的。

 そして、このパターンの成功率を上げるポイントは、サーバーの位置と前衛の動きにある。デュースサイドからセンターに緩いサービスを入れるのは意外に難しい。そこでお薦めの策が、「サービスを打つ位置をセンター寄りに移すこと」なのだ。

「センターラインに沿うようなイメージでボールを打ち出すと、コントロールしやすくなります。センターから打つとサイドの空きが大きくなりますが、サービスが緩いぶん、ネットダッシュを早く、かつ斜め方向に行なえば十分カバーできます」

 前衛もパターンが成功するように役割を果たそう。「サービスが緩いのですから、普通ならば相手にとってチャンスボールです。そこで前衛はフェイントを入れて、レシーバーの邪魔をするように心掛けましょう。早めにポーチに出る動きをして、すぐに戻ります。サービスが遅いだけに、動きがレシーバーの目に入りやすく、撹乱効果は十分。焦ってミスをしたり、リターンが甘くなる可能性があります」

 パワーではなく配球で勝つ。自分たちの必勝パターンにできるか、挑戦してみよう。

解説=佐藤政大(日本商業開発所属)
全日本ベテラン単複計10回優勝。世界のシニアツアーを転戦し、ITF45歳以上複3位にランクされるプロ。白子・山中湖など主要草大会を制した草トー王でもある。コーチとしてもジュニアから一般、選手まで指導経験豊富で、全国選抜Jr優勝者を輩出。既存の理論にとらわれない、実戦的で即効性のある指導で人気。

構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2019年8月号から抜粋・再編集

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