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ベテランテニスで勝つための必須ショット/アプローチショットを学ぶ【テニスレッスン】

スマッシュ編集部

2020.06.10

アプローチを打ってネットに詰めればポイントを短く終わらせることができる。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

アプローチを打ってネットに詰めればポイントを短く終わらせることができる。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

 体力や筋力が落ちてきたベテラン層が、若い頃のようにスピンドライブで強打し続けるのは無理がある。では、テニスをどう変えていったらいいのか。ベテランに適したショットの打ち方を、長く現役として活躍した佐藤博康プロに教えてもらった。

 ベースラインでのストローク戦から、ネットへの橋渡しをするのがアプローチショット。ベテランは後ろで延々と粘るより、機を見てネットを奪い、早めにポイントを取りたいところ。それには精度の高いアプローチが必要になってくる。

「よくあるNGは、早くネットに詰めたいあまり、前に走りながら打ってしまう例。姿勢が定まらないから、当然ミスしやすくなります。

 アプローチといえども、打つ前には身体の勢いを一瞬止めることが必要です。踏み込んだ左足(フォアの場合)を踏ん張り、前への動きをブロックしながらボールをヒット。打球後は反動で小さくジャンプして、再びネットダッシュに移行します。こうすると正確かつスムーズなアプローチが打てるでしょう」

 スピンのアプローチショットの他にベテランに特にお薦めなのがフォアハンドスライスによるアプローチだ。
 
「低く滑る球質なので、相手もベテランならヒザを深く曲げるのがつらく、浮いたパスを誘えます。またボールが低いとベテランの得意技であるロブも打たれにくくなります」

 打ち方の注意点は2つある。「まずは、やはり前への動きを一瞬止めて打つこと。ただしスライスの場合は下へのスイングなので、打球後のジャンプは不要です。

 2つ目は、上体をひねり戻すローテーション運動を途中でストップすることです。回してきた上体を打つ直前に止め、そこからは腕だけを前に出していきます。そうすると打点を正確に設定しながらボールを押すことができ、キレとコントロールを両立したアプローチが打てます」

 スピンとスライスのアプローチショットの打ち方を説明してもらった。ベースラインで長いラリーを展開して体力を消耗するよりも、できるだけ早くネットについてポイントを短く終わらせて、体力を温存しよう。

解説=佐藤博康(REAL H)
1972年生まれ。キレのあるサーブ&ボレーと緻密なタッチを備え、全日本選手権の男子ダブルスを2度制覇。戦術にも優れ、44歳まで現役プロとして活躍した。フューチャーズ複7勝、JTAランキング複最高2位をマーク。引退後は数多くのトップジュニアやプロレベルの選手を指導。JTA公認S級エリートコーチ。

構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2019年7月号から抜粋・再編集

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