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海外テニス

9月末開催の全仏オープンが大会プロトコルを発表。コートの観客数削減や、選手の宿泊施設の限定など

中村光佑

2020.09.08

現在開催中の全米オープンとは、またひと味違った感染対策が施される全仏オープン。(C)Getty Images

現在開催中の全米オープンとは、またひと味違った感染対策が施される全仏オープン。(C)Getty Images

 9月27日に開催される全仏オープンの、新型コロナウイルス感染拡大対策プロトコルが発表されたことを、テニス系メディア「TENNIS MAJORS」が報じている。

 大会主催者側は、今年度の全仏オープンも通常通り観客を入れて開催する意向を示しているが、9月に入りフランス全土及び首都のパリで、新規感染者が急速に拡大し続けていることを受け、一日の最大観客収容数を、当初予定していた2万人から最大1万1500人にまで引き下げるという。

 これにより、全仏オープンで使用されている3つのメインコートでの観客数が削減されることになった。大会プロトコルによると、センターコートのコート・フィリップ・シャトリエ、Aコートのコート・スザンヌ・ランランでは5000人を上限に、Bコートのコート・シモーヌ・マチューでは1500人が上限となり、コート間の移動は禁止される。
 
 さらに、観客の感染対策として、各エリアで手指消毒剤を設置。メインコートでは座席の間隔を空けること、観戦中は着席時も含め常時マスクを着用することを促すという。一方で、21日から始まる予選については、無観客で行なわれるようだ。

 公式プロトコルには出場選手の安全確保に関しても記載されている。全米オープンで話題となった隔離区域の『バブル』とは異なり、全仏オープンでは選手専用の公式ホテルが2つ用意され、各選手は必ずいずれかのホテルを選んで滞在しなければならない。さらに、フランステニス連盟は「選手やトレーナー、大会運営スタッフなど、全仏オープン関係者全員に対し、トーナメント開始前だけではなくその後も定期的なPCR検査を課す」と伝えている。

 その他、ミックスダブルスの中止や予選勝者の賞金額増加など、様々な変更点はあるものの、可能な限り例年と同じスタイルでの開催を目指す姿勢を見せている。3月のツアー中断後、全仏オープン主催側が独善的に9月への延期を決めたことで、テニス界から批判が集まっていたが、観客を入れる形での開催にまたしても不安の声が広がっている。

 果たして、無事に2週間の長丁場を乗り切ることはできるのだろうか。

文●中村光佑

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