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海外テニス

日比野菜緒は2回戦で敗退。多彩なショットを見せるも第30シードに及ばず【全仏オープン5日目/日本人結果】

スマッシュ編集部

2020.10.02

バラエティに富んだショットで善戦した日比野菜緒だが、自身初のグランドスラム3回戦進出はならなかった。(C)Getty Images

バラエティに富んだショットで善戦した日比野菜緒だが、自身初のグランドスラム3回戦進出はならなかった。(C)Getty Images

 テニスの四大大会、全仏オープン(フランス/パリ)の第5日は、現地10月1日にシングルス2回戦などが行なわれた。日本勢では、男女を通じシングルスでただ一人残っていた日比野菜緒が登場。第30シードのオンス・ジャブール(チュニジア)に挑んだが、6-7(4)、4-6で敗れた。

 前哨戦のストラスブール国際でグランドスラム元女王を2人破ってベスト4入りし、今大会1回戦でも注目の新星、マルタ・コスチュク(ウクライナ)を一蹴して、好調ぶりを示した日比野。深いトップスピンや低いスライスで相手の攻撃を封じ、好機では強打して畳み掛けるプレーは非常に有効で、クレーコートでの戦い方を体得したように感じさせる。

 しかしこの日の相手ジャブールは、ハイパワーな上にスライスやドロップショットなども交ぜて的を絞らせないタイプ。組み立てで揺さぶりたい日比野は逆に揺さぶられ、出だしから主導権を奪われた。強力なサービスやフォアで押し、日比野が身構えると、すかさずドロップショットを落とすジャブール。日比野は先にブレークを許し、一時は1-4とされる。
 
 ただ、そのままズルズル行かないのが今の日比野だ。相手のサービスを早いタイミングで叩いたり、深くリターンしたりと、多彩なショットを交ぜてペースをつかむと、第7、第11ゲームでブレークに成功し、6-5と逆転する。そこでもうひと押しが足りず、タイブレークではジャブールの神がかり的なドロップショットもあって4-7で落としたが、形としては悪くなかった。

 第2セットも先行されながら追いつく粘りのテニスを披露。ムーンボールやアングルへのスピン、ネットプレー、スライスリターンなど、次から次へと異なるショットを繰り出す日比野のプレーには、成長の跡がはっきり表れていた。3-5のサービスではマッチポイントを3本切り抜けてキープした日比野。しかし最後はミスも出て、4-6でジャブールに押し切られ、1時間30分の熱戦は幕を閉じた。

 グランドスラムで初めての3回戦進出はならなかったが、全仏で初白星を挙げ、内容的にもテニスの幅を広げられたことは、日比野にとって大きな収穫と言えよう。敗れたとはいえ次戦が楽しみになる日比野の戦いぶりだった。

◆10月1日(木)日本人結果
【女子シングルス2回戦】
日比野菜緒(ブラス)6-7(4) 4-6 O・ジャブール(TUN)[30]
【女子ダブルス1回戦】
青山修子/柴原瑛菜(近藤乳業/橋本総業HD)[7]6-0 6-1 B・ペラ/R・ボラコワ(USA/CZE)
加藤未唯/T・ジダンセク(ザイマックス/SLO)6-3 6-3 T・アンドリアンジャフィトリモ/C・パケット(FRA)[WC]

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】全仏オープン2020、日比野ら出場日本人選手の厳選ショット!

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