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海外テニス

「試合中の怒りや感情を抑えること…」21歳のシャポバロフ絶好調の理由は、レジェンド・ヨーズニーコーチの存在【海外テニス】

東真奈美

2020.10.16

20年全米オープンでは準々決勝に進出したシャポバロフ。(C)Getty Image

20年全米オープンでは準々決勝に進出したシャポバロフ。(C)Getty Image

 21歳のデニス・シャポバロフ(カナダ)は、ツアー中断前までは不調だったが、8月のツアー再開以降、全米オープンテニスで初のグランドスラム準々決勝に進出し、9月のイタリア国際でもベスト4入り。キャリアハイとなる10位(9月21日付)にランクインするなど絶好調だ。

 この成功には、昨年の全米オープンテニスから彼のコーチとなった、元世界8位のミハエル・ヨーズニー氏の存在が大きいようだ。彼らのチームワークについて、ATP(男子テニス協会)が取り上げている。

 新型コロナの影響で自粛を余儀なくされた約5カ月前から、シャポバロフはスポーツ心理学者と、精神面の改善と強化に取り組んできた。これは、ヨーズニー氏の提案だった。

「コーチが、その人を強く推薦してくれたので、とても期待してセッションを始めることができた」とシャポバロフ。「精神面の改善は、自分の試合での課題の大部分を占めていたし、良くなると確信していた。おかげで、試合中の怒りや感情を抑えることができて、自分をプレーがずっとできるようになったよ」

 シャポバロフのプレーはアグレッシブで華がある。18年に現役を引退したヨーズニーは、まだコーチとしての経験は浅いが、彼のプレーをどのように改善していこうとしているのだろうか。
 
 シャポバロフは、「コーチは僕を賢いプレーヤーにしてくれた。これまでは、いつも派手なショットを打っていたけど、彼はネットプレーとリターンを上達させてくれた。おかげで、対戦相手にとって自分は難しい相手だと思われるようになれた」と言う。

 それはまさに、ヨーズニー氏が選手だった時のプレーである。彼には、シャポバロフのような武器はなかったが、色々なプレーをミックスし、世界のトッププレーヤーをも困らせる方法を見つけていたのだ。

 ヨーズニー氏は、「彼のように、自分のプレーを改善したいと思っている選手と仕事をするのは楽しい。そういう選手は、新しいことに挑戦する準備ができているからね。彼には素晴らしい未来があるけれど、まだ改善すべき点はある」と、コーチとしての仕事を楽しんでいる様子で、導いていくべき道筋も見えているようだ。

 現在12位のシャポバロフは、ロシアのサンクトペテルブルク・オープンに第2シードで出場中。信頼のおけるコートを得て、残りのシーズンもテニスファンを楽しませてくれそうだ。

文●東真奈美

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