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海外テニス

ジョコビッチが隔離選手の待遇改善要求も、豪関係者は「ルールの変更はない」とバッサリ

スマッシュ編集部

2021.01.18

オーストラリア・アデレードで隔離期間を過ごしているジョコビッチ。(C)Getty Images

オーストラリア・アデレードで隔離期間を過ごしているジョコビッチ。(C)Getty Images

 男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、全豪オープンやその前哨戦に向けて、オーストラリアで隔離期間を過ごしている選手たちの待遇を改善するよう、全豪オープン主催サイドに書簡を送ったという。

 現在、世界中から多くの選手たちがオーストラリアに集結し、オーストラリアテニス協会が用意した専用のホテルで14日間の隔離措置を受けているが、そこでは多くの不満の声が上がっている。

 その内容は、提供される食事の内容やタイミングの遅さ、部屋によって異なるトレーニング器具の有無といったアスリートにとって重要な問題から、部屋にネズミが出た、ネット環境が悪いといった細かい不満まで様々だ。

 さらに、選手たちが渡豪の際に搭乗した飛行機数便で、新型コロナウイルス陽性者が発生しており、それらに同乗していた選手たち約100名が濃厚接触者と判定され、自室で完全隔離状態になっていることについても、「あまりに不公平」といった声が聞かれる(通常であれば1日に5時間の自室外(コートなど)での練習が許されている)。
 
 スペインのウェブサイト『Punto de Break』によると、ジョコビッチはこの状況を鑑みて、全豪オープンのトーナメントディレクター、クレイグ・タイリー氏に待遇改善を求めて以下のような要望を送ったという。

・すべての部屋にフィットネス・トレーニング器具を用意すること
・大会レベルに応じたまともな食事を提供すること
・完全隔離された47選手(当時)の隔離日数を減らし、PCR検査の頻度を増やすこと
・コーチやトレーナーが部屋に訪れることを許可すること(全員が陰性の場合に限る)
・もし上記が可能なら、コーチやトレーナーと選手を同じフロアの部屋にすること
・できるだけ多くの選手をコート付きのプライベートハウスに移動させること

 この要望に対するタイリー氏からの反応はいまだ明らかとなっていないが、大会が開催されるビクトリア州で感染対策に取り組むエマ・キャッサー氏が、日曜に記者団からのインタビューに回答。完全隔離の憂き目にあう選手たちについて、「濃厚接触者に対するルールに変更はないし、変えることもできない」と述べ、これ以上の待遇改善の余地はないとした。

 さらに今日になって、交通機関の問題により通常隔離の選手でさえ練習が中止になったという情報も。トラブル続出のオーストラリアだが、選手たちが可能な限りベストなコンディションで全豪オープンを迎えられるように願うばかりだ。

構成●スマッシュ編集部

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