ドイツを拠点にヨーロッパへの挑戦を掲げて挑んだ本田尚也選手が、早速16歳以下テニスヨーロッパ大会（グレード２）でシングルス優勝を成し遂げました。2005年生まれまでの実力ある選手たちが集まる大会で、2006年生まれで優勝というのは非常に価値があります。

　これで、テニスヨーロッパランキングも1000位台から一気に327位（2021年８月８日現在）に上昇し、更にグレードの高い大会へ出場できる射程圏内に入ってきました。

　現在の目標は、ITF（国際テニス連盟）ジュニアの世界大会やグランドスラムジュニア出場です。しかし、テニスヨーロッパ大会のように近い年代の選手たちが集まる大会に出場することには、いくつかのメリットがあります。

　まず、自分のヨーロッパにおける立ち位置を知ることができるということ。これは選手にとって大きな刺激と世界挑戦に向けたエネルギーになっています。

　本田選手も、「テニスヨーロッパでは、低年齢から自分がどれくらいの実力やランキングであるかなどが明確になっています。これは世界を目指す上でもとても良いと感じました」と、自分の実力が把握できることの良さを感じているようです。
  　また、テニスヨーロッパ機関はITF機関と密接な関係があり、テニスヨーロッパランキングでトップ50に入ると、ITF ジュニア大会でメインドローのワイルドカード（主催者推薦）が年間で数大会提供されるなどの特典もあります。

　2006年生まれの本田尚也選手は、ITFジュニア大会では翌年の誕生日を迎える15歳までの間は年間16大会までしか出場できないというルールがあります。年間16大会では自分の実力を試し、挑戦する機会が不十分なので、出場制限がないテニスヨーロッパ大会があることで助けられます。

　勝利重視ではなく、プレーの質を追求しながら試合を重ねていけるのは大きなメリットです。今後もITF Jr.大会とテニスヨーロッパ大会を並行して、向上を目指していきます。16歳以下の大会に出場できる2022年度末までに、トップ10、もしくは１位になることも目標です。