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海外テニス

錦織圭、善戦するもジョコビッチの壁越えられず。全米OP3年ぶりの16強を逃す<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.09.05

絶対王者のジョコビッチを相手に、互角以上の打ち合いを見せた錦織だったが…。(C)Getty Images

絶対王者のジョコビッチを相手に、互角以上の打ち合いを見せた錦織だったが…。(C)Getty Images

 テニスの四大大会「全米オープン」(8月30日~9月12日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート/グランドスラム)は、大会6日目の現地9月4日に男子シングルス3回戦を実施。世界ランク56位の錦織圭は同1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に7-6(4)、3-6、3-6、2-6で敗退。2018年大会以来3年ぶりの4回戦進出とはならなかった。

 錦織にとっては、東京オリンピックの準々決勝で完敗を喫して以来のジョコビッチ戦。これまでの戦績は2勝17敗で、途中棄権を含む直近の16試合は連敗している。

 立ち上がりから激しい打ち合いとなった今回の試合では、第2ゲームで早々にブレークピンチを迎えた錦織だったが、意表をつくドロップショットやサービスエースでこれを凌ぐと、続く第3ゲームで逆に3連続のチャンスを迎える。これを2本目でものにした錦織が、先にリードを奪った。

 序盤でまだ少しフィーリングの合っていない様子のジョコビッチに対し、早いタイミングで左右に広く打ち分け、ミスを引き出す錦織。それでも、過去に「錦織のプレーに合わせて、調子が上がってくる」と語り、その言葉通り徐々にストロークの安定感を増しはじめたジョコビッチに第8ゲームをブレークされた。

 その後のタイブレークでも見ごたえのある打ち合いが続くが、中盤でネットに詰めたジョコビッチのボレーが甘くなると、その頭上を抜く技ありのロブを放った錦織がミニブレークに成功。そのままリードを守ってセットを先取した。

 第2セットでも先にピンチを迎えたのは錦織だった。第1セットと同様にここも凌いで勢いに乗りたいところだったが、ネット際での攻防に競り負けてブレークダウン。

 このセットでは計7本のブレークチャンスをつかんだ錦織だったが、高精度のサービスを叩き込むジョコビッチにことごとく返される。逆に自身のサービスゲームでは、特にセカンドサービスを攻めこまれて再びブレークダウン。第2セットを落とした。
 
 第3セットでは、第2ゲームで迎えたブレークピンチを巧なネットプレーで切り抜けた錦織。しかし第4ゲームで再び追い詰められると、コート深くまで低く滑るジョコビッチのスライスを持ち上げられず、バックハンドをネットにかけてリードを許してしまう。

 それでも第7ゲームには、走らされながら力強くクロスに引っ張ったフォアハンドのスーパーショットで勢いに乗る。さらには、相手の意表をつくリターンダッシュなどで攻撃的な姿勢を見せると、これにジョコビッチもプレッシャーを感じたのか、2連続でダブルフォールトを犯し、錦織がブレークバックに成功した。

 しかし相手はやはり絶対王者。すぐにハイレベルなプレーを取り戻すジョコビッチに錦織が根負けするような展開が続き、直後のゲームをブレークされてしまう。ポイントのたびに大きく雄たけびを上げて、さらに勢いづくジョコビッチを止めることはできず、第3セットを落とした。

 そして第4セット、互いにキープして迎えた錦織サービスの第5ゲーム。長く激しいラリー戦となった最初のポイントで、ジョコビッチのエンドラインギリギリのスーパーショットが決まる。錦織はそのままこのゲームを落とすと、第7ゲームでも被ブレーク。

 ジョコビッチのサービング・フォー・ザ・マッチとなった第8ゲームでは、一時ブレークポイントを握り、マッチポイントを2本凌ぐなど食らいついた錦織だったが、最後はリターンをネットにかけ、善戦むなしく敗退となった。

 これまでも幾度となく錦織の前に立ちふさがってきたジョコビッチ。やはりその壁は高かった。

 なお、今大会に年間グランドスラム達成をかけるジョコビッチは、次戦で第21シードのアスラン・カラチェフ(ロシア/世界25位)と、ジェンソン・ブルックスビー(アメリカ/同99位)の勝者と対戦する。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】全米オープン2021で躍進する錦織圭!

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