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海外テニス

「僕は結婚指輪を付けてはいなかった」マリーに続きノーリーが決勝前にシューズがなくなるハプニング<SMASH>

中村光佑

2021.10.19

26歳で初めてマスターズ1000のタイトルを獲得し自己最高16位にランクインしたノーリー。(C)Getty Images

26歳で初めてマスターズ1000のタイトルを獲得し自己最高16位にランクインしたノーリー。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「BNPパリバ・オープン」(10月7日~17日/アメリカ:インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)は現地10月17日にシングルス決勝を実施。第21シードのキャメロン・ノーリー(イギリス/世界ランク26位)が第29シードのニコロズ・バシラシビリ(ジョージア/36位)を3-6、6-4、6-1の逆転で下し、自身初となるマスターズ優勝を果たした。

 今大会では優勝候補筆頭のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/4位)やダニール・メドベージェフ(ロシア/2位)といったトップ選手が続々と敗退。インディアンウェルズでトップ25圏外の選手同士による決勝となったのは大会史上初のことだ。

 迎えた決勝ではノーリーが序盤の第3ゲームで先にブレークを奪ったが、徐々にバシラシビリにラリーで主導権を握られ、逆転で第1セットを落としてしまう。第2セットでも1ブレークを追いかける苦しい展開となったが、次第にバシラシビリのミスが増えて挽回。ファイナルセットに入るとノーリーが集中力を欠いたバシラシビリを圧倒した。

 イギリス人男子選手として初のインディアンウェルズ制覇を成し遂げたノーリーは、試合後の表彰式で「この2週間は自分にとって素晴らしいものだった。全ての試合をうまく戦い抜けたことにとても満足している。自分にとって最大のタイトルを獲得することができて、とてもうれしい」と喜びをあらわにした。

 そんな彼は大事な決勝戦の直前に持参していた3足のシューズが全て行方不明になってしまったハプニングに見舞われていたという。
 
「毎日、シューズをロッカーの上に置いていたんだけど、昨日の夜に掃除屋か何かが来て、僕の3足のシューズを捨てたんだと思う。みんなにも手伝ってもらって、一日中探したんだ」と状況を説明した。

 ちなみに同胞で元世界王者のアンディ・マリーもインディアンウェルズ開幕前に結婚指輪を結び付けていたシューズが消えてしまうというトラブルに見舞われ、SNSでファンに捜索を依頼したことで大きな話題となっていた。

「誰かがイギリス人に恨みがあってシューズを盗んだのかどうかはわからないけど、僕は結局取り返すことはできなかったんだ」

 そのためノーリーは新しいシューズで決勝に臨むことになり、試合中は多少の違和感があったようだ。そんな中で見事に勝利を手に入れ、最後には「幸運なことに僕は結婚指輪を付けてはいなかったけどね」とマリーの一件にちなんだジョークを口にした。

 優勝した26歳のノーリーは10月18日に更新された世界ランキングで16位に浮上し、自身初のトップ20入りを達成。次戦は10月25日からオーストリア・ウィーンで開催されるエルステバンク・オープンへの出場を予定している。

文●中村光佑

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