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海外テニス

引退を示唆していたデルポトロがスイスの病院でヒザの再治療を決断!<SMASH>

中村光佑

2022.02.22

2月8日に母国でプレーしたデルポトロ。再びコートでプレーを見られる日が来る可能性が出て来た。(C)Getty Images

2月8日に母国でプレーしたデルポトロ。再びコートでプレーを見られる日が来る可能性が出て来た。(C)Getty Images

 長らく右ヒザのケガに悩まされ、現役引退の可能性を示唆している男子テニス元世界ランク3位のホアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン/現757位)。涙ながらに苦しい胸の内を吐露していた彼が現役続行へのわずかな望みをかけ、このほどスイスの病院で再治療を受けることを決断したという。

 4度の右ヒザ手術とリハビリを経てコート練習に復帰した33歳のデルポトロは2月初旬に行なわれた母国開催の「アルゼンチン・オープン」でワイルドカード(主催者推薦)を獲得。ところが大会開幕に先立って行なわれた記者会見で「これは復帰というよりお別れに近いかもしれません」と発言。さらに「さよならを言うために、ブエノスアイレスほどいい大会はないだろう」とも語っていた。

 そして現地2月8日に実施された1回戦で同胞の親友、フェデリコ・デルボニス(42位)と対戦したデルポトロは1-6、3-6のストレートで敗戦。復帰戦を終えた直後の記者会見でも「今夜体験したことは忘れられないから。もし今日が最後の試合だったとしても、僕は満足して帰るよ」とデルボニスとの試合が現役最後となる可能性を認めていた。

 一方で会見の最後には「テニスの世界ではシャッターを閉じた選手が、あるきっかけで奇跡的に復活するケースがある。その窓は常に開けておく」とも語り、まだ正式な現役引退を表明したわけではない。しかし、同じくワイルドカードを獲得した翌週の「リオ・オープン」は欠場を表明し、やはりこのままキャリアを終えてしまうのではないかと予想されていた。
 
 だが、どうやら不屈の男は再びコートに立つことを諦めてはいないようだ。アルゼンチンの大手ニュースメディア『LA NACION』によると、近々デルポトロはスイスのバーゼル州にある「レンバルンクリニック」で再治療を受ける予定なのだという。

 同クリニックは「スイス初のスポーツクリニック」として知られており、過去にはノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)やロジャー・フェデラー(スイス/29位)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/4位)といった名だたるトッププレーヤーの手術も担当した。ちなみに2018年2月にはジョコビッチが、22年11月にはチチパスが右ヒジの手術を受け、施術後は共に問題なく競技に復帰している。他競技でもこのレンバルンクリニックで治療を受けるアスリートが非常に多いのだそうだ。

 これまで様々な医師と様々な方法でヒザの改善に取り組んできたものの、望んでいたような効果は得られなかったデルポトロ。まだまだこの先も彼がコート上で戦う姿を見たいと思っているファンは非常に多いだけに、今回の彼の決断が苦しい状況を好転させるきっかけとなることを祈るばかりだ。

文●中村光佑

【PHOTO】全米OP優勝、リオ五輪銀メダル獲得など輝かしい功績を残したデルポトロのキャリアを厳選ショットで紹介!

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