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国内テニス

【伊達公子】シブヤ「部活動改革」プロジェクトに外部指導員として参加。子どもにも教員にもプラスに<SMASH>

伊達公子

2022.04.08

「部活動改革」プロジェクトは今後求められる活動になると言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

「部活動改革」プロジェクトは今後求められる活動になると言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 硬式テニスを始めてみたい、または続けたいけど、中学校の部活になかったという人は結構いるのではないでしょうか。

 東京・渋谷区が「部活動改革」プロジェクトを立ち上げました。学校に希望する部活動がなかったり、人数が少なくて思うように活動できない、先生の負担が大きいなどの状況を改善するためのものです。渋谷区立中学校8校のうち硬式テニス部があるのは3校で、どの生徒でも参加できる合同の部活動を作るプロジェクトです。

 4月から本格始動となりますが、私はそのトライアルに外部指導員として参加しました。結果から言えば、子どもにも先生にもテニスの普及にも良いプロジェクトだと思います。
 
 硬式テニス部が学校にない場合や、部活があっても指導できる先生がいない場合もあり、せっかくテニスに興味を持った子どもがいても、違うスポーツをするという現状があります。今回のように区が合同の部活動を実施すれば、選べるスポーツの範囲が広がりますし、専門性の高い指導者の元でスポーツに取り組むこともできます。加えて、先生たちの勤務時間の減少や、休日の確保にもつながるはずです。

 私が部活動をしていたころを考えると、監督の先生は年間362日ぐらい部活動を見てくれていました。ほぼ休みはなしですね。年末年始の数日以外に部活動がない日は、クレーコートだったので雨が降った時だけでした。平日と土曜日は学校が終わってから、日曜日は朝から夜まで練習がありました。テニス部に力を入れている学校だと、当時はそれが普通でした。

 でも時代は変わっています。教員だけでなく、親御さんも変わってきています。これは時代の流れでしょう。先生方の負担や、生徒数の減少を考えると、このプロジェクトは今後、改良されながら広まっていくと思います。テニス界にとっても、中学生から硬式テニスを始める子どもが増えることは、裾野が広がるチャンスになるでしょう。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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