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海外テニス

「プロパガンダに利用されかねない」ウインブルドン主催者が“ロシア排除”を決めた真意を明かす!「代替案などひとつもない」

THE DIGEST編集部

2022.04.27

現在怪我で戦線離脱中のメドベージェフ。復帰が間に合ってもウインブルドンには参加できなくなった。(C)Getty Images

現在怪我で戦線離脱中のメドベージェフ。復帰が間に合ってもウインブルドンには参加できなくなった。(C)Getty Images

 現地時間4月26日、テニス4大大会・ウインブルドン(全英オープン)を主催するオールイングランド・クラブのイアン・ヒューイット会長が記者会見に臨み、ロシア軍のウクライナ侵攻を受けて、ロシアおよびベラルーシ出身選手の大会出場を禁じた決定に関して、その具体的な理由を明かした。英『Sky Sports』が伝えている。
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 両国の選手に対しては、これまで男子ATPツアーや女子WTAツアーへの中立の立場での個人参加が認められてきたが、今回ウインブルドンは独自の踏み込んだ裁定を下した格好だ。ヒューイット会長は「考えられる中でもっとも責任ある決断をした」と力を込め、次のように言葉を続けた。

「さまざまな事象を注意深く考慮し、検討した。出場を禁止するか、個人での(ウクライナ侵攻を支持しないという)誓約書をもって出場を認めるかが議論されたが、結果的にふたつの理由で排除を決定した。ひとつは、たとえ誓約書が提出されたとしても、その選手の活躍や参加自体が、ロシア政府のプロパガンバに利用されかねないと危惧した点がある。もうひとつは、(出場が決まった)選手やその家族の安全を脅かす危険があり、我々にはそれを守る義務があるということ。大会に与える影響はとても大きいと考える」
 

 さらに同会長は「いま現在起こっている例外的で悲劇的な状況にあって、英国政府のガイダンスを鑑み、実行可能な代替案はほかにひとつもないはずだ」と言い切った。

 2022年のウインブルドンは6月27日に開幕し、7月10日にフィナーレを迎える。今回の裁定によって現在男子世界ランキング2位のダニール・メドベージェフや、同8位のアンドレイ・ルブレフ、女子ランク4位のアリーナ・サバレンカ、さらには同15位のアナスタシア パブリュチェンコワなど有力ロシア人選手たちの出場が禁じられることとなった。

構成●THE DIGEST編集部

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