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海外テニス

1年で4人のコーチと別れた全米女王ラドゥカヌ。周囲の批判にも「決断は正しく、かなり自信がある」と反論<SMASH>

中村光佑

2022.05.19

イタリア国際で暫定コーチのイアン・ベイツ氏と共に練習するラドゥカヌ。頻繁に見えるコーチの変更にも彼女は自信を持っているという。(C)Getty Images

イタリア国際で暫定コーチのイアン・ベイツ氏と共に練習するラドゥカヌ。頻繁に見えるコーチの変更にも彼女は自信を持っているという。(C)Getty Images

 昨年9月の全米オープンで当時18歳ながらグランドスラム初優勝を成し遂げた女子テニスのエマ・ラドゥカヌ(イギリス/現19歳/世界12位)。彼女はこの1年で4人のコーチと別れを告げ、現在は暫定的にイギリス・ローンテニス協会(LTA)のサポートを受けながらツアーを転戦している。

 四大大会初出場にしてベスト16に進出した昨年7月のウインブルドンの直後に、ナイジェル・シアーズ氏との契約を終了したラドゥカヌ。全米優勝を支えたアンドリュー・リチャードソン氏との短期契約も更新せず、同郷で女子元世界4位のジョアナ・コンタ(昨年12月に現役引退)を指導した経験を持つエステバン・カリール氏ともトライアルを経てすぐさま関係を解消した。

 そして同年11月には、元世界1位のアンジェリーク・ケルバー(ドイツ/現22位)を2016年全豪と全米で優勝に導いたトーベン・ベルツ氏と正式にコーチ契約を結んだものの、こちらも約5か月で別々の道を歩むことに……。テニス系海外メディア『Tennis head』によると、今年4月末に出場したマドリード・オープンではLTAの女子部門を統括するイアン・ベイツ氏がラドゥカヌをサポートしていたという。
 
 チーム体制に一貫性がないことについては、疑問や批判の声が上がっているのも事実だ。だがこのほどアメリカのカルチャー雑誌『WSJ Magazine』のインタビューに応じたラドゥカヌは、「自分のチームに関する今回の決断は正しいと思っていて、満足もしている。かなり自信がある」と強気な発言。

 また19歳の新鋭はベストパフォーマンスを発揮するために模索を続ける現状について「それは間違いなく旅のようなものね」と表現。そのうえで改めて「私は途中で学んでいるけれど、今のチーム体制は個人的に自分に合っていると思う。みんな私がおかしいみたいに見るかもしれないけど、私は自分自身で意思決定をして、自分自身にとって正しいと思うことへの信念を持っている。自分のテニスに対する取り組み方や考え方には自信があるの」と述べた。

 全米優勝以降は思うような成績を残せていないラドゥカヌ。それでも19歳とまだまだ若いだけに、今後の成長には期待したいところ。間もなく開幕する「全仏オープン」(5月22日~6月5日/フランス・パリ/クレーコート/グランドスラム)でもエネルギッシュなプレーでファンを楽しませてほしい。

文●中村光佑

【PHOTO】全米OP初優勝!快挙を成し遂げたエマ・ラドゥカヌの2021年を特集!
 

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