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海外テニス

「俺の心に火がついた」キリオスは初のウインブルドン決勝で敗れるも「不幸中の幸いだった」<SMASH>

中村光佑

2022.07.11

表彰式で楽しそうに談笑するジョコビッチ(左)とキリオス(右)。(C)Getty Images

表彰式で楽しそうに談笑するジョコビッチ(左)とキリオス(右)。(C)Getty Images

 現地7月10日に行なわれたテニス四大大会「ウインブルドン」の男子シングルス決勝で元世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク3位)に6-4、3-6、4-6、6-7(3)で敗れた27歳のニック・キリオス(オーストラリア/同40位)。だが決勝戦後に出席した記者会見では準優勝に終わったにもかかわらず、「タイトルを取れなかったことは不幸中の幸いだった」と安堵の表情を見せた。

 類まれなるポテンシャルでファンを魅了してきたキリオスは両者3度目の顔合わせとなったこの日の決勝でも序盤から巧みなラケットタッチでジョコビッチを翻弄。第5ゲームで先にブレークを果たし、そのまま第1セットを先取する。ところがその後はジョコビッチのコートを広く使うストロークと鉄壁のディフェンスに苦戦。迎えた第4セットでは粘りのプレーでタイブレークに持ち込むも思うようにポイントを奪えず、3時間で力尽きた。

 表彰式では大会4連覇を含むウインブルドン7度目の優勝、またグランドスラム通算21度目の優勝を果たした対戦相手のジョコビッチを「神のように強かった」と称賛したキリオス。その直後に行なわれた記者会見ではラファエル・ナダル(スペイン/4位)の棄権で準決勝を戦わずして決勝にたどり着いたことが少なからずプレーに影響したと認めつつも、「惜しくも敗れてしまったが、自分なりにうまくやれたと思う。今回の結果には満足している」と充実した表情で優勝決定戦を振り返った。

 さらにキリオスは「ウインブルドンで優勝することが究極の偉業だとずっと言われてきた」からこそ、「もし今日優勝していたら、モチベーションを保っていくことに苦しんでいたかもしれないね」とも語る。どうやら「たどり着くまでに10年以上かかった」グランドスラム決勝の舞台で戦えたことだけでも誇らしく思っているようだ。
 
 その上で会見の最後には今季の自身の活躍を支え続けてくれている周りの人々に向けた感謝の言葉を残した。

「今年一年で俺の心に火がついたような気がする。今年はたくさんの素晴らしい人たちに出会って、さらなるモチベーションを与えてくれた。背中を押してくれる人たち、一緒にいるのが大好きな人たち、そして俺をもっといい人間、もっといいテニスプレーヤーにしようと思ってくれる人たちがいる。彼らは俺が計り知れない才能を持っていて、このスポーツでもっとたくさんのことをやれるんだということをわかってくれているんだ」

 テニス界のエンターテイナーとして圧倒的な存在感を放ち続けるキリオス。今大会での活躍により大きな自信を得たことは間違いないだろう。今後も変わらず多くのファンを楽しませてもらいたいものだ。

文●中村光佑

【PHOTO】ジョコビッチやキリオスら、ウインブルドン2022で活躍した男子選手たちの厳選写真を公開!
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