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海外テニス

【雑草プロの世界転戦記4】練習にも最適の下部ツアーだが、激しいコート予約争いが…。意外にしたたかな日本選手たち<SMASH>

市川誠一郎

2022.08.24

練習コートの予約に列を作る選手たち。予約表(右下)にはぎっしりと名前が書き込まれている。写真提供:市川誠一郎

練習コートの予約に列を作る選手たち。予約表(右下)にはぎっしりと名前が書き込まれている。写真提供:市川誠一郎

 25歳でテニスを始め、32歳でプロになった市川誠一郎選手は、夢を追って海外のITF大会に挑み続ける。雑草プレーヤーが知られざる下部ツアーの実情を綴る転戦記。

  *  *  *

 1年を通じて52週全てでITFツアーが開催されるチュニジア。今回はその練習環境についてお伝えします。

 世界中からたくさんの選手が集まり、コートも無料で使用でき、試合に負けても有意義に練習できるチュニジア(モナスティル)ですが、苦労もあります。

 大会会場では試合がある時間はコートが使えません。そのため夏などは早朝6時前から日の出とともに練習したり、冬場は夜明け前の早朝ナイターで練習することもしょっちゅうあります。そこで生じるのが“コート予約戦争”です。

 テニスコートはホテルに8面ありますが、ホテルから車で15分ほど離れたテニスクラブのコートも2面開放されます。コートは前日の夕方に掲示される予約表に、早い者勝ちで記入していくシステム。

 男女同時開催のため合計200人近い選手が滞在しており、基本的にコートは不足しています。夕方くらいの時刻になると、受付付近には予約表待ちの選手が列をなして並ぶことに…。掲示される時間は日によってバラバラで、負けてしまった選手たちにとってはコート予約が大きな仕事になります。
 
 コートは1面4人まで入れるシステムですが、ポイント練習したい選手のなかには全面を譲らない選手もいたり、時には小さなドラマが繰り広げられます。

 日本人選手はいつも丁寧と評判がいい一方、実は意外とずる賢く、日本人同士のつながりを使って協力してコートを使ったり、日本人の意外なしたたかさを発見したりします。

 外国人はもっと大雑把です。国際大会では様々な文化が入り乱れますね!

 話は変わりますが、ジュニア選手とプロ選手で大きく異なるなぁと感じるのは、身体のケアやトレーニングにかける割合です。ジュニアでは国際大会レベルでも自分からジムに向かう選手は少ないですが、プロの大会では、特に夕方頃になるとジムは選手でごった返しています。

 私の知るなかには、早朝ベッドから出て即座にストレッチを始める選手もいました。プロと感じる瞬間です。

文●市川誠一郎

〈PROFILE〉
1984年生まれ。開成高、東大を卒業後ゼロからテニスを始め、32歳でプロ活動スタート。36歳からヨーロッパに移り、各地を放浪しながらITFツアーに挑んでいる。Amebaトップブロガー「夢中に生きる」配信中。ケイズハウス/HCA法律事務所所属。

【PHOTO】雑草プロの世界転戦記・チュニジアのITFツアーはこんなところ!
 

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