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国内テニス

【伊達公子】ジュニアは大会結果よりも、大会後に何をするかを考える方が将来のプラスになる<SMASH>

伊達公子

2022.09.02

「1つの結果に左右される必要はありません」と言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

「1つの結果に左右される必要はありません」と言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 ジュニアテニスの夏の全国大会がひと段落しました。皆さんにとってどんな大会になりましたか? たとえ結果が満足いくものでなかったとしても、ジュニアの頃というのは、翌日にはケロっとして、もう過去のことにしているでしょう。それでいいと思います。

 私もジュニアの頃は、プロの時のように敗北を引きづって頭から離れないということはありませんでした。もちろん、勝てるに越したことはありませんが、1つの結果に左右される必要はありません。勝てばプロの道が保証されているわけではありませんし、そこまで結果に執着しなくてもいいと思います。

 これは第3者ならみんな思うことです。でも、当事者や近しい人たちは結果がほしくなるんですよね。その気持ちもわかります。では、今、勝てない選手に勝てるようになるには、どうしたらいいのか。

 大会が終わり、次の大会が来るまでの期間をいかに過ごすかです。色々なものを習得する時間にすることができるのか、なんとなく過ごすのかで成長に違いが出てきます。プロになると試合のための練習をしなくてはいけませんが、今は伸びる時期です。試合のためではなく、いかに色々なものを吸収できるかを考えるといいでしょう。
 
 ジュニアの時というのは、ちょっとしたことで大きく変わる可能性があります。私もそうでした。夏の反省を元にレベルアップを図る大きなチャンスにすることです。

 小学生ぐらい低年齢の場合は、楽しめることが大事です。遊びの要素を取り入れて、ドロップショット、スライス、ボレーなどを練習に組み込めるといいと思います。こういうことをしておくと、考え方を含めて、成長した時にプラスになります。

 トレーニングにも時間をかけられるので、普段はなかなか取り組めないことをやるのもいいでしょう。ただし、小学生はウェイトをする年齢ではないので、全体的な筋力、体幹を鍛えるために、他のスポーツをしてみるのも1つのアイデアです。ジュニアにとっても刺激があり、飽きません。

 水泳や陸上、フットワークにはサッカー、肩のことを考えると野球、体幹なら乗馬もいいでしょう。私は他のスポーツを本格的にやったわけではありませんが、コーチの小浦さんにはキャッチボールをさせられていましたし、小さい時からどのスポーツもできました。運動神経万能だったんです(笑)。中学生ぐらいまでは、リフレッシュも兼ねて他のスポーツに挑戦することも考えてみてください。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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