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国内テニス

【伊達公子】ジュニアたちもプロのようにメリハリのあるスケジュールに取り組んでみよう<SMASH>

伊達公子

2022.09.09

常に練習ではなく「試合&練習期・トレーニング期・休養のメリハリ」を意識してみると良いと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

常に練習ではなく「試合&練習期・トレーニング期・休養のメリハリ」を意識してみると良いと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 ジュニアテニスの夏の全国大会が終了し、色々な気持ちを抱いて練習を再開している頃でしょうか。前回のコラムでも書きましたが、大会が終わり次の大会が始まるまでの、この期間をいかに過ごすかが成長に大きくかかわってきます。

 ジュニアのコーチたちに提案したいのは、そろそろ昔ながらの取り組み方を変えていいのではないかということです。私たちのジュニアの頃もそうでしたが、毎週当たり前のように練習があり、大会があれば出場するという日々の連続です。それでケガをしているジュニアもいます。

 常にテニスの練習と試合に重きを置くのではなく、試合&練習期・トレーニング期・休養のメリハリを少し意識してみましょう。試合では精神的な負荷がかかり、トレーニングでは肉体的な負荷がかかります。全てを100%で取り組むのは不可能なので、トレーニングを増やしたい時には、練習を減らすなどメリハリをつけていくことです。
 
 これはプロが行なっていることで、試合がない時期にはトレーニングを増やしたり、普段は取り組めないショット練習に時間をかけたりします。ジュニアたちは、ボールを打っている時が一番楽しいので、4時間でも5時間でも打ちたいと考えるでしょう。それを、集中力を高めたり、時間を短くして中身を濃くするなど工夫して、休みを取るクセを付けておくことも必要なのではないかと考えています。

 ジュニアの国内大会に出場している場合は、年間のスケジュールがある程度確定できているはずです。そして、2、3カ月の予定はほぼ明確でしょう。1年間のこうありたいというスケジュールを考えておいて、2、3カ月分を現実的なものに修正していくという作業をするといいと思います。スケジュールを作ることでメリハリが付けられて、練習のクオリティーも高くなっていきます。

 ジュニア自身でスケジュールを考えるのは難しいので、最初はコーチが導いてあげてください。最終的にはジュニア自身がスケジュールを考えられることが理想です。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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