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海外テニス

名手ビランデルが19歳の王者アルカラスに助言!「自分が世界1位であっていいのか検証すべきだ」<SMASH>

中村光佑

2022.11.25

大躍進を遂げたアルカラス(写真左)が来シーズンも輝きを保つためには検証が必要だと名手ビランデル(同右)が持論を展開した。(C)Getty Images

大躍進を遂げたアルカラス(写真左)が来シーズンも輝きを保つためには検証が必要だと名手ビランデル(同右)が持論を展開した。(C)Getty Images

 元世界ランク1位で四大大会でも7度の優勝を誇るスウェーデンテニス界のレジェンド、マッツ・ビランデル氏が欧米スポーツメディア『Eurosport』のインタビューに登場。史上最年少で世界王者に君臨するカルロス・アルカラス(スペイン/19歳)のポテンシャルの高さを手放しに称賛した。

 今季は3月のマイアミ・オープンと5月のマドリード・オープンのマスターズ2大会、さらには9月の全米オープンで悲願のグランドスラム初優勝を成し遂げたアルカラス。左わき腹のケガで出場権を確保していた先週のシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/ハードコート)は欠場を余儀なくされたものの、凄まじい成長と進化を見せた男子テニス界の超新星は現地11月21日に更新された世界ランキングでキャリア初の年間1位を達成。またしても大きなマイルストーンを手に入れた。

 長年男子テニス界は今年9月に現役を退いたロジャー・フェデラー(スイス)、同郷のラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の「ビッグ3」が席巻してきたが、アルカラスはこの3大巨頭に匹敵する実力を持つと評価されることが非常に多い。

 これを踏まえたうえでビランデル氏は「決してフェデラー、ナダル、ジョコビッチと比較してはいけない」としつつも、「今季の彼は素晴らしいプレーをした」とアルカラスを絶賛。

 また「ひとつ確かなことがある。彼(アルカラス)は非常にうまいプレーができて、同時にあれだけ笑顔でいられる。彼のテニスを見るのは最高に楽しいということだ。彼は2022年シーズンで何を成し遂げたか、そして何よりもどんな方法でそれを成し遂げたのかを見ていくと、私たちに最もインスピレーションを与えてくれるテニスプレーヤーだ」とも褒め称えた。
 
 その一方でビランデル氏は世界1位の座に立ったことでアルカラスのさらなる真価が問われるとコメント。「(大躍進を遂げた)2022年シーズンを終えて、気持ち的にそこから完全に切り替えるのは本当に大変なことだと思う」と述べた同氏は、メンタル面も含めその他のトッププレーヤーたちとしのぎを削りながら現在のステータスを維持することの難しさをこう語った。

「カルロスは検証のプロセスが必要だ。『自分は本当に世界ナンバーワンなのか?』ということを知るためにね。今年は彼にとっては信じられないような年だった。でも(同じ年齢でトップ10入りを達成した)ホルガー・ルネやジョコビッチ、ダニール・メドベージェフなどがいる。つまり“19歳の僕が世界1位であっていいのか?“ということだ。そこには少しの疑念が生じると思う」

 そのうえでビランデル氏は元世界1位でコーチを務めるファン・カルロス・フェレーロ氏をはじめとしたチームメンバーとともに、思うようなプレーができない日々があっても、アルカラスがそれをどう乗り越えていくのかという点に注目したいと話した。

「フアン・カルロス・フェレーロ氏はチームで何をしなければならないかをよくわかっていると思う。肉体的にも精神的にも本当に一生懸命努力して、調子が悪いときにどのようなテニスをする必要があるかを見出すことによって、その疑念に対処しなければならないと思うんだ」

 果たしてアルカラスは来シーズンも今季のように充実した1年を送ることはできるのか。今後のさらなる活躍に期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】史上最年少の1位となった19歳アルカラスの全米オープン2022優勝までの激闘の記録
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