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海外テニス

錦織圭が91歳で死去した恩師ボロテリー氏を追悼「たくさんのモチベーションをありがとう」<SMASH>

中村光佑

2022.12.07

自分を世界的テニスプレーヤーに育て上げてくれたボロテリー氏(右)に対し、錦織(左)は追悼と感謝の言葉を贈った。写真:THE DIGEST写真部、Getty Images

自分を世界的テニスプレーヤーに育て上げてくれたボロテリー氏(右)に対し、錦織(左)は追悼と感謝の言葉を贈った。写真:THE DIGEST写真部、Getty Images

 現地12月5日、男子テニス元世界ランク4位の錦織圭が自身の公式アプリ『Kei Nishikori』とツイッターを更新。アメリカ・フロリダの名門テニスアカデミー「IMGアカデミー」の創設者であるニック・ボロテリー氏(91歳)の訃報を受け、追悼のメッセージを投稿した。

 ボロテリー氏は、世界で活躍するプロテニスプレーヤーを目指す若手に総合的な教育とトレーニングプログラムを提供することを目的として、1978年に自身の名前を冠したテニスアカデミーを発足。87年には、大手スポーツマネジメント会社IMGに買収された。

 同アカデミーを卒業した名プレーヤーは数多く、その中には元世界女王で2020年に現役を引退したマリア・シャラポワ(ロシア)や、元世界王者のアンドレ・アガシ(アメリカ)、そして14年にアジア人選手として初のトップ5入りを達成した錦織も含まれている。

 プロ転向後の現在もIMGアカデミーを練習拠点としている錦織。これまでの輝かしいキャリアを語る上で切っても切り離せない存在であった“テニス界の偉人”へ向け、以下のように感謝と哀悼の言葉を綴った。

「ニック。たくさんのモチベーションを与えてくれてありがとうございました。あなたのおかげでたくさんの選手達が花を咲かせました。僕もその中の1人です。とても感謝しています」
 
「いくつになってもテニスに対する愛情、情熱が変わらない姿は見ていてとても愛おしかったです。どうぞ安らかに眠ってください」

 錦織は左股関節のケガで昨年10月からツアーを離れており、結局今シーズンは1度も試合でプレーすることができなかった。すでに「股関節は完治した」と報告しているものの、今年10月下旬には練習中に右足首を負傷。復帰を予定した大会で欠場表明を繰り返すもどかしい日々が続いているが、テニス人生における恩師であるボロテリー氏に完全復活を遂げるところを見せたかったはずだ。

 錦織の悲しさは計り知れないが、天国でもボロテリー氏がずっと見守ってくれていることを信じながら、待望のカムバックへ向けて突き進んでほしい。世界に誇る日本のエースが再び公式戦のコートに立つ日を多くのファンが心待ちにしている。

文●中村光佑

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