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ベテランにお勧め! 福田勝志流、コントロール主体のゆったり打つフォアハンドで省エネテニス【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.06

コントロール重視のフォアハンドは、足を細かく動かすことが大切(1~2コマ目)。そしてオープンスタンスで面を合わせることで(6)、省エネを図ると福田勝志選手は言う。写真:THE DIGEST写真部

コントロール重視のフォアハンドは、足を細かく動かすことが大切(1~2コマ目)。そしてオープンスタンスで面を合わせることで(6)、省エネを図ると福田勝志選手は言う。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は47歳で現役を続ける超人、福田勝志選手の4回目。あえてペースを落としたフォアハンドについて教えてくれた。

  *  *  *

 フォアハンドは自分にとってベースとなるストロークです。僕は左利きですから、クロスでラリーすれば相手のバック側になるので、それをベースにして試合を組み立てていきます。

 フォアでスピードを出して押していこうというよりは、コントロール主体でゆっくり打つ感じですね。そうすると相手もバックで自分から叩きにいきづらくなるんです。そうやって相手の打ち気をうまく外せればいいなと考えています。

 まずはクロスが基本で、ゆっくりペースを落として間合いを測りながら、仕掛けるチャンスを待つ。打てそうならフォアでストレートに押し込む、といった組み立て方をします。

 クロスにコントロール良く打つには、まずインパクトが大事です。正確にインパクトできるポジションに入れるように、細かく足を動かして(掲載写真の1~2コマ目)、打点がブレないようにします。
 
 タイミングは、どちらかと言うとボールを待って、オープンスタンスで打つことが多いですね(6コマ目)。本当は踏み込んだ方がいいのでしょうが、僕はそれほどフォアが得意ではなく、打ちに行くと身体が開きやすい癖があるので、オープン気味に開いて面を合わせる方が安定するんです。少し待つことで、懐を深くできるし、スピード勝負になるのを防ぐ効果もあります。

 これは読者の皆さん、特にベテランの方には参考になるかもしれません。そりゃあ、理想は前に入ってしっかり身体を回して打つべきですが、そうするにはより早く打点に入って、踏み込む時間も必要です。

 身体を思い切り回そうと思ったら、そのぶんエネルギーも要ります。そういう意味では、オープンでゆったり合わせるのはベテラン向きのスタイルだと思います。

【プロフィール】福田勝志/ふくだかつし
1976年4月14日、京都府生まれ。168cm、60kg、左利き。同志社大学出身。28歳でプロ転向し、正確なショットと頭脳的な配球で活躍。全日本選手権に計29回出場し、47歳の今なお現役でツアーを回る国内最年長プロ。日本ランク最高9位、現在90位(1/2付)。LUCENT ATHLETE WORKS所属。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2022年7月号より再編集

【連続写真】コントロール主体でゆったり打つ福田勝志のフォアハンド『30コマの超分解写真』

【連続写真】福田勝志のバックハンドのブロックリターン『30コマの超分解写真』

【連続写真】福田勝志の深く運ぶバックハンドスライス『30コマの超分解写真』
 

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