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海外テニス

「今の自分はずっと良い選手になっている」復帰4大会目の大坂なおみがガルシアとのリベンジマッチを制し2回戦へ!<SMASH>

中村光佑

2024.02.13

勝利後に安堵の表情を浮かべた大坂なおみ。試合序盤はリードを許す展開だったが、元女王の底力を見せ1時間28分の熱戦をものにした。(C)Getty Images

勝利後に安堵の表情を浮かべた大坂なおみ。試合序盤はリードを許す展開だったが、元女王の底力を見せ1時間28分の熱戦をものにした。(C)Getty Images

 元世界ランキング1位の大坂なおみ(現747位)が復帰4大会目として臨んでいる女子テニスツアー「カタール・トタルエナジーズ・オープン2024」(2月11日~17日/カタール・ドーハ/ハードコート/WTA1000)。現地12日にシングルス1回戦が行なわれ、大坂は第15シードのカロリーヌ・ガルシア(フランス/同21位)と対戦。7-5、6-4のストレートで勝利し、2回戦へ駒を進めた。

 産休を経て年明けに約16カ月ぶりのカムバックを果たした大坂。だが復帰後はブランクの影響もあって1勝3敗と苦戦を強いられており、先週ワイルドカード(主催者推薦)で出場した「ムバダラ・アブダビ・オープン」(UAE・アブダビ/WTA500)でも1回戦でダニエル・コリンズ(アメリカ/現63位)に敗退。それでも大坂は「自分は本当に良いテニスができないと考えてしまうほどではない」と前を向いていた。

 スペシャルランキング(妊娠・出産を経た選手に与えられる救済措置)46位で今大会に参戦している大坂が、初戦で顔を合わせたのは元世界4位のガルシア。何を隠そう、約1カ月前の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン/四大大会)1回戦でストレート負けを喫した相手だ。早くも実現したリベンジマッチでは大坂が見事にガルシアを攻略し、価値ある勝利をつかみ取った。
 
 立ち上がりの大坂は11連続ポイントを許すなどなかなか主導権を握れず、先の全豪初戦を想起させる試合展開となる。第5ゲームでは痛恨のサービスダウン。その後は膠着状態が続き、第10ゲームではガルシアがサービング・フォー・ザ・セットを迎えた。

 だが、ここから大坂が元女王の底力を見せる。

 序盤から苦しんでいたリターンを修正し、土壇場で起死回生のブレークバックに成功。直後の第11ゲームでは2度のブレークのピンチを切り抜けると、最終第12ゲームはラブゲームでブレークを果たし、逆転で第1セットを奪取した。

 第2セットでは迎えた第10ゲームで大坂がガルシアのサービスを破って勝負あり。計3本のブレークポイントを全て取り切った大坂が1時間28分で雪辱を果たした。

 復帰後2勝目を飾った大坂は、試合後のインタビューでメルボルンでのガルシアとの対戦を振り返りつつこう語った。「正直に言うと、今の自分はずっと良い選手になっていると感じている。オーストラリア(全豪)では私のリターンはそれほど良くなかったし、今ほど集中力があったとも思わない。特に彼女のような優れたサーバーに対しては、その点が間違いなく(今日の試合との)違いを生んだと思う」

 なお大坂は2回戦で世界67位のペトラ・マルティッチ(クロアチア)と対戦する。この勢いでさらなる勝ち上がりを期待したい。

文●中村光佑

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