現在開催中のパリ五輪のテニス競技(7月27日~8月4日/クレーコート)では、現地8月3日に女子シングルス決勝を実施。中国の21歳ジェン・チンウェン(世界ランキング7位)が、6-2、6-3のストレートでダナ・ベキッチ(クロアチア/同21位)を破り優勝。中国人選手がテニス競技で金メダルを獲得するのは2004年のアテネ大会の女子ダブルス以来で、シングルスでは男女を通じてアジア勢初の快挙となった。
今大会に第6シードとして臨んだジェン。「絶対に諦めないという力強さが私を支えていた」の言葉どおり、エマ・ナバーロ(アメリカ/同15位)との3回戦ではマッチポイントを凌いだ末にフルセットで逆転勝利。また元世界1位のアンジェリーク・ケルバー(ドイツ/現212位)との準々決勝も2度のタイブレークを含む3時間に及ぶロングマッチを制しての4強入り。
さらに準決勝では過去6戦で全敗している現世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)から、初勝利を挙げメダルを確定させた。
ベキッチとの決勝戦でも、その力強さを見せた。強烈なフォアハンドを軸に左右に深いボールを散らし、絶妙なタイミングで放つドロップショットで相手を翻弄するなどコートを広く使いながらポイントを重ねる。ジェンは第1セットの第2ゲームで早くもブレークに成功してポイントを先行させると、スコア5-2で迎えた第8ゲームでも再びサービスブレークに成功してセットを奪う。
第2セットに入っても試合の流れはジェンに傾いたまま変わらず。再び第2ゲームでブレークに成功すると、続く第3ゲームでブレーバックを許すも、第8ゲームでは激しい打ち合いの末に4度目のブレークポイントを取り切って5-3。サービング・フォーザ・ゴールドメダルとなった第9ゲームもペースを維持したまま、最後は得意のフォアハンドを相手コーナーギリギリに沈めて決戦に終止符を打った。
2020年からスペインを拠点にしてヨーロッパのクレーコートやハードコートを転戦しながら力を付けてきたジェン。成長著しい21歳はカレンダーをめくるごとに強さを増し、昨シーズンは15位で終えたランキングを、五輪までに7位へと押し上げていたい。
「信じられないような経験でした。歴史に名前を刻むことができたし、この瞬間をとてもうれしく思っています。ここにいられて金メダルを獲得して、国を代表できて本当にうれしい」と試合後に語ってジェン。自身と祖国の名誉を懸けた激闘を乗り越えてきた21歳は「この金メダルの後、ようやくもっとリラックスしてテニスができるようになったと感じています」と安堵した。
なお、同日に行なわれ男子ダンブル決勝は、マシュー・エブデン/ジョン・ピアース(オーストラリア)がオースティン・クライチェク/ラジーブ・ラム(アメリカ)に6-7(6)、7-6(1)、[10-8]で競り勝ち金メダルに輝いている。
構成●スマッシュ編集部
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今大会に第6シードとして臨んだジェン。「絶対に諦めないという力強さが私を支えていた」の言葉どおり、エマ・ナバーロ(アメリカ/同15位)との3回戦ではマッチポイントを凌いだ末にフルセットで逆転勝利。また元世界1位のアンジェリーク・ケルバー(ドイツ/現212位)との準々決勝も2度のタイブレークを含む3時間に及ぶロングマッチを制しての4強入り。
さらに準決勝では過去6戦で全敗している現世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)から、初勝利を挙げメダルを確定させた。
ベキッチとの決勝戦でも、その力強さを見せた。強烈なフォアハンドを軸に左右に深いボールを散らし、絶妙なタイミングで放つドロップショットで相手を翻弄するなどコートを広く使いながらポイントを重ねる。ジェンは第1セットの第2ゲームで早くもブレークに成功してポイントを先行させると、スコア5-2で迎えた第8ゲームでも再びサービスブレークに成功してセットを奪う。
第2セットに入っても試合の流れはジェンに傾いたまま変わらず。再び第2ゲームでブレークに成功すると、続く第3ゲームでブレーバックを許すも、第8ゲームでは激しい打ち合いの末に4度目のブレークポイントを取り切って5-3。サービング・フォーザ・ゴールドメダルとなった第9ゲームもペースを維持したまま、最後は得意のフォアハンドを相手コーナーギリギリに沈めて決戦に終止符を打った。
2020年からスペインを拠点にしてヨーロッパのクレーコートやハードコートを転戦しながら力を付けてきたジェン。成長著しい21歳はカレンダーをめくるごとに強さを増し、昨シーズンは15位で終えたランキングを、五輪までに7位へと押し上げていたい。
「信じられないような経験でした。歴史に名前を刻むことができたし、この瞬間をとてもうれしく思っています。ここにいられて金メダルを獲得して、国を代表できて本当にうれしい」と試合後に語ってジェン。自身と祖国の名誉を懸けた激闘を乗り越えてきた21歳は「この金メダルの後、ようやくもっとリラックスしてテニスができるようになったと感じています」と安堵した。
なお、同日に行なわれ男子ダンブル決勝は、マシュー・エブデン/ジョン・ピアース(オーストラリア)がオースティン・クライチェク/ラジーブ・ラム(アメリカ)に6-7(6)、7-6(1)、[10-8]で競り勝ち金メダルに輝いている。
構成●スマッシュ編集部
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