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海外テニス

“ビッグ4”の最後の砦、ジョコビッチが現役でのプレーに意欲!「世界最高の選手たちと最大の舞台で対戦できる状態でいたい」<SMASH>

中村光佑

2024.10.15

最大のライバルであるナダルの引退発表があった中、ジョコビッチは「どこまでできるか見てみたい」と現役続行の意志を力強く示した。(C)Getty Images

最大のライバルであるナダルの引退発表があった中、ジョコビッチは「どこまでできるか見てみたい」と現役続行の意志を力強く示した。(C)Getty Images

 男子テニス界のレジェンド、ラファエル・ナダル(スペイン/元世界ランク1位/現153位)の引退発表に対する悲しみの声が広がっている中、ナダルと共に長年ATPツアーを牽引してきたノバク・ジョコビッチ(セルビア/元1位/現4位)は現役続行への意欲を示している。

 今夏のパリ五輪で悲願の金メダルを獲得した37歳のジョコビッチは、先日行なわれたツアー大会「ロレックス上海マスターズ」(10月2日~13日/中国・上海/ハードコート/ATP1000)に第4シードとして参戦。失セット数を1に抑えて決勝へ進んだが、最後は世界1位のヤニック・シナー(イタリア/23歳)に6-7(4)、3-6で敗れた。

 試合後のメディア対応では「これまでのキャリアにおける(多くの)シーズンと比べると、結果の面で言えば、今年は最悪のシーズンの一つだ」と嘆いたジョコビッチ。とはいえ今季は出場10大会のうち6大会でベスト4に進出(パリ五輪を含む)しており、7月のウインブルドンでは2年連続の準優勝。今年が非常に悪いシーズンだったかと言うと決してそういうわけではない。

 ただツアー優勝は1度もなく、これまで無類の強さを誇ってきたことを考えれば物足りなさを感じてしまうのも無理はない。ただ年齢的な面を踏まえ、ジョコビッチ自身も「グランドスラム(四大大会)で優勝できず、何年も続けて最高レベルを維持できなくなる時期がいつか来ることはわかっていた」という。

 それでも“絶対王者”の競技への情熱は今もなお衰えていない様子。“ビッグ4”の最後の砦となった中、3人(フェデラー、ナダル、マリー)の後を追うつもりはまだないと意欲を見せる。
 
「僕の今の主なモチベーションは、スポーツに対する愛と情熱、そして競技を続けたいという願望から来ている。これらは僕が今も目指している試合というか、チャレンジのようなものだ。世界最大のトーナメントで、世界最高の選手たちと最大の舞台(決勝)で対戦できる状態にいることを目標に掲げている。それが今も努力している理由であり、まだ自分自身を奮い立たせている理由だ。

 今後何が起こるかはわからないが、ただ流れに身を任せ、その瞬間に自分がどう感じるかを見極めたい。来シーズンも大会には出場するつもりだ。どこまでできるか見てみたい」

 実際のところジョコビッチにもまだ達成していないマイルストーンがある。今回の上海で達成できなかった男子選手史上3人目のツアー100勝はその1つだ。またフェデラーを超えるハードコートのツアー大会での通算72勝目も十分狙える記録だろう。

 なおジョコビッチは、間もなく開幕するエキジビジョンマッチ「シックス・キングス・スラム」(10月16日~19日)に出場予定。その後のプランは未定であり、エントリー済みの「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月28日~11月3日/フランス・パリ/ハード/ATP1000)は今のところ参戦可否を明言していない。一方シーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月10日~17日/イタリア・トリノ/ハード/FIN)は、まだ出場権獲得の可能性を残している。

文●中村光佑

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