2025年の女子テニスツアー開幕戦「ASBクラシック」（24年12月30日～25年１月５日／ニュージーランド・オークランド／ハードコート／WTA250）は現地３日にシングルス準々決勝を実施。元世界ランク１位の大坂なおみ（現57位）がヘイリー・バティスト（アメリカ／92位）に6-7(2)、6-1、6-2の逆転で勝利し、ベスト４へ駒を進めた。

　昨年１月に出産と産休を経てツアー復帰を果たした27歳の大坂。２月の「カタール・トタルエナジーズ・オープン」（カタール／WTA1000）と「リベマ・オープン」（オランダ／WTA250）の２大会では８強入りを果たすなど活躍を見せた。10月の「中国オープン」（中国／WTA1000）４回戦で腰を負傷し、回復のため早期にシーズンを終了。ただ、消滅していたランキングを57位まで戻してきていた。

　そして新たなシーズンを迎え、17年以来８年ぶり２度目の出場となる今大会へは、第７シードとして臨んでいる。１回戦は予選勝者のリナ・グルシュコ（イスラエル／世界ランク220位）を6-4、6-4で初戦突破すると、２回戦はユリア・グラベール（オーストリア／同470位）を7-5、6-3で勝利。大坂らしいアグレッシブなプレーを見せ、ベスト８へ駒を進めていた。
  　初の対戦となったバティストとの準々決勝では、タイブレークの末に第１セットを落とした大坂。しかし第２セット、相手のセカンドサービス時には前に入って果敢に攻め、87.5%のポイント取得率をマーク。３つのリターンゲームでブレークに成功し6-1でセットカウントをイーブンに戻す。

　第３セットでも攻撃の姿勢を崩さず、第３ゲームと第７ゲームで相手のサービスゲームを破って6-2で勝利。22年４月の「マイアミ・オープン」（アメリカ／WTA1000）以来となる約２年９カ月ぶりにツアーでベスト４進出を果たした。

　試合後のWTA（女子プロテニス協会）のインタビューで大坂は、試合での心構えを明かし次のように語った。

「私が重要視していたのは、自分自身を信じること、そして自信を持つことだと思う。昨年の１年間はたくさんの試合をこなしてきたと思うし、結果には表れていないけど、できる限りの努力を続けて、それがどこまで通用するか見てみたい」

　次戦の準決勝では、第８シードのケイティ・ボリネッツ（アメリカ／58位）とアリシア・パークス（アメリカ／82位）の勝者と対戦する大坂。完全復活へ向けてさらなる活躍に期待したい。

構成●スマッシュ編集部

【動画】大坂なおみVSバティストの「ASBクラシック」準々決勝ハイライト

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