現地８月15日、ドイツ紙『Bild』は元F1ドライバーのラルフ・シューマッハ氏のコメントを配信。F1界のレジェンドがさまざまな質問を受けたなかで、「レーシングブルズはレッドブルよりも優れているか？」との興味深いクエスチョンに対する回答を紹介した。

　レッドブルは現在コンストラクターズ・ランキング４位（194ポイント）と2015年以来の低迷ぶり。特に第３戦の日本GPからレッドブルに移籍した角田裕毅はここまでわずか７ポイント、直近７戦連続で未入賞とトップチームにふさわしい成績を残せていない。

　今シーズン苦戦の主な原因であるマシン「RB21」のドライバビリティ（車両の運転のしやすさ、操作性）の悪さはいまだ改善されておらず、７月にはチームを長年率いてきたクリスチャン・ホーナー氏が電撃解任されるなど、前半戦は混乱状態だった。

　一方のレーシングブルズは現在コンストラクターズ・ランキング８位（45ポイント）と中団勢のなかで突出しているわけではないものの、６位アストンマーティンまではわずか７ポイント。両ドライバーが着実に入賞を重ねており、2021年シーズン以来の７位以上も十分狙える位置につけている。
  　シューマッハ氏は今季好調のレーシングブルズについて、「マシンは安定しており、あらゆるコンディションに対応できる。素晴らしい仕事をしている」と称賛。「ドライバー陣も（チームが）発展途上にもかかわらず良い働きを見せている。リーダーシップに優れた好感の持てるチームだ」と賛辞を惜しまなかった。

　加えて、「レッドブルは彼ら（レーシングブルズ）から学ぶべきものが間違いなくあるだろう」と見解を示した同氏。過渡期を迎えているレッドブルは、エースドライバーの角田と代表のローラン・メキース氏を失いながら安定した成績を残しているレーシングブルズのチーム運営から復権の糸口をつかめる可能性があると示唆した。

　前レーシングブルズ代表のメキース氏がレッドブル代表となった今、“レーシングブルズ・メソッド”がレッドブルに導入されるシナリオは、荒唐無稽な話ではないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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