9月16日、東京世界陸上は4日目が行なわれ、男子110メートル障害決勝に村竹ラシッドが出場。13秒18の5位入賞を果たしたが目標としていたメダルには届かず。3位と0秒06差の僅差に天を仰いだ。レース直後に受けたテレビインタビューでは悔しさを抑えきれず号泣。TBSのアナウンサーが若きハードラーの肩を優しくさする姿が映った。
昨年のパリ五輪と同じく5位。だが、本人の中では違う感情が芽生えた。8月に12秒92をマークし、日本新記録を樹立。今季世界2位となる快記録を叩き出し、この種目で日本勢初のメダルに注目が集まった。
その期待に応えるように15日の予選を組2着の13秒22で突破。この日の準決勝はパリ五輪王者で世界陸上3連覇中のグラント・ホロウェー(米国)と再び対戦し、13秒17の3組2着。全体3位の好タイムで決勝に進出した。
大会4日目の最終種目として満員の国立競技場が固唾を飲んで見守ったレース。村竹は好スタートを切って先頭争いを繰り広げたが、強力な海外ランナーたちに先行されて最後まで捉えられずフィニッシュ。日の丸を掲げた後は、「ごめん」と言うように両手を合わせた。
連日生中継するTBSのインタビューに応じ、同局の石井大裕アナウンサーから大舞台に臨んだ感想を問われると、少し言葉に詰まりながら「何が足りなかったんだろうなって...何が今まで間違っていたんだろうな...」と切り出すと、抑えていた悔しさが徐々に溢れ出す。「パリが終わってからの1年間は...本気でメダル獲りに....必死に練習して...本当に...何が足りなかったんだろうなって...」と答え、「すみません...」と目頭を押さえて号泣した。
その姿に石井アナは目を潤ませながら「この大きな舞台で、東京・国立(競技場)の舞台で村竹さん、素晴らしい走りでした。たくさんの人が勇気をもらいました」と目線を下げて、顔を上げられない村竹の右肩を優しく添えた。「メダル取って、みんなと一緒に喜びたかった...(村竹)」と泣きじゃくる言葉には「村竹選手にとって、この東京世界陸上はまた大きな力になると思います」と慰めた。
最後に村竹が「自分の脚が持つ限り、何年かかってでもメダルを獲りたい」という強い意気込みを述べると、「村竹選手は本当に日本の宝です。引き続き頑張ってください。応援しています」と声をかけ、インタビュー中継が終わっても「すみません...」と謝り続ける23歳の若きハードラーに同じ視線で何か言葉をかけ続け寄り添っていた。
放送終了後、ネット上では石井アナのインタビューに感動の声が続出。「泣いた」「涙が止まらないよ...」「石井アナの素晴らしいインタビューは金メダル」「選手との信頼関係が伝わってきます」「ココロ撃たれました」「素敵すぎる」「右肩を優しく添えているのがもうダメ...」といった、涙を誘うコメントが溢れた。
2人のやり取りには陸上界のレジェンドも反応を示している。世界陸上に6回出場し、2008年北京五輪400メートルリレーで銀メダルを獲得した朝原宣治氏は自身のXに男子110メートル障害決勝の映像をポスト。「あんな感動的なインタビューはなしです。涙が溢れた。本当に全力で応援したくなる選手。夢を叶えてほしい」と、村竹にエールを送った。
石井アナウンサーは学生時代、テニスに打ち込み世界スーパージュニア選手権でベスト4入りしたこともある実力者。TBS入社後は報道番組や野球、ゴルフ、テニスといったスポーツ中継を中心に活躍し、22年4月からは週末のスポーツ情報番組『S☆1』のメインキャスターに就任した。
同アナは世界陸上中継で15年の北京大会から22年のオレゴン大会まで4大会連続フィールドキャスターを担当し、最前線で日本代表選手たちを徹底取材。23年ブダペスト大会からメインキャスターに抜てきされた。東京世界陸上では流暢な英語で直前情報リポート、レース直後のインタビューと幅広く活動している。
構成●THE DIGEST編集部
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昨年のパリ五輪と同じく5位。だが、本人の中では違う感情が芽生えた。8月に12秒92をマークし、日本新記録を樹立。今季世界2位となる快記録を叩き出し、この種目で日本勢初のメダルに注目が集まった。
その期待に応えるように15日の予選を組2着の13秒22で突破。この日の準決勝はパリ五輪王者で世界陸上3連覇中のグラント・ホロウェー(米国)と再び対戦し、13秒17の3組2着。全体3位の好タイムで決勝に進出した。
大会4日目の最終種目として満員の国立競技場が固唾を飲んで見守ったレース。村竹は好スタートを切って先頭争いを繰り広げたが、強力な海外ランナーたちに先行されて最後まで捉えられずフィニッシュ。日の丸を掲げた後は、「ごめん」と言うように両手を合わせた。
連日生中継するTBSのインタビューに応じ、同局の石井大裕アナウンサーから大舞台に臨んだ感想を問われると、少し言葉に詰まりながら「何が足りなかったんだろうなって...何が今まで間違っていたんだろうな...」と切り出すと、抑えていた悔しさが徐々に溢れ出す。「パリが終わってからの1年間は...本気でメダル獲りに....必死に練習して...本当に...何が足りなかったんだろうなって...」と答え、「すみません...」と目頭を押さえて号泣した。
その姿に石井アナは目を潤ませながら「この大きな舞台で、東京・国立(競技場)の舞台で村竹さん、素晴らしい走りでした。たくさんの人が勇気をもらいました」と目線を下げて、顔を上げられない村竹の右肩を優しく添えた。「メダル取って、みんなと一緒に喜びたかった...(村竹)」と泣きじゃくる言葉には「村竹選手にとって、この東京世界陸上はまた大きな力になると思います」と慰めた。
最後に村竹が「自分の脚が持つ限り、何年かかってでもメダルを獲りたい」という強い意気込みを述べると、「村竹選手は本当に日本の宝です。引き続き頑張ってください。応援しています」と声をかけ、インタビュー中継が終わっても「すみません...」と謝り続ける23歳の若きハードラーに同じ視線で何か言葉をかけ続け寄り添っていた。
放送終了後、ネット上では石井アナのインタビューに感動の声が続出。「泣いた」「涙が止まらないよ...」「石井アナの素晴らしいインタビューは金メダル」「選手との信頼関係が伝わってきます」「ココロ撃たれました」「素敵すぎる」「右肩を優しく添えているのがもうダメ...」といった、涙を誘うコメントが溢れた。
2人のやり取りには陸上界のレジェンドも反応を示している。世界陸上に6回出場し、2008年北京五輪400メートルリレーで銀メダルを獲得した朝原宣治氏は自身のXに男子110メートル障害決勝の映像をポスト。「あんな感動的なインタビューはなしです。涙が溢れた。本当に全力で応援したくなる選手。夢を叶えてほしい」と、村竹にエールを送った。
石井アナウンサーは学生時代、テニスに打ち込み世界スーパージュニア選手権でベスト4入りしたこともある実力者。TBS入社後は報道番組や野球、ゴルフ、テニスといったスポーツ中継を中心に活躍し、22年4月からは週末のスポーツ情報番組『S☆1』のメインキャスターに就任した。
同アナは世界陸上中継で15年の北京大会から22年のオレゴン大会まで4大会連続フィールドキャスターを担当し、最前線で日本代表選手たちを徹底取材。23年ブダペスト大会からメインキャスターに抜てきされた。東京世界陸上では流暢な英語で直前情報リポート、レース直後のインタビューと幅広く活動している。
構成●THE DIGEST編集部
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