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格闘技・プロレス

忘れられなかった“桜井コール”…「けっこう落ち込んだんです」青野未来が優勝するために考え、出した“答え”は「マリーゴールドを愛する気持ち」

橋本宗洋

2025.09.22

シングルリーグ戦DREAM STAR GPで優勝を飾った青野未来。写真:橋本宗洋

シングルリーグ戦DREAM STAR GPで優勝を飾った青野未来。写真:橋本宗洋

 プロレスにおいて、選手への声援、コールは一つのバロメーターだ。どちらの選手が観客にインパクトを与えているか、どちらがより“勝ってほしい”と思われているか。評価、支持率のようなものが如実に表れる。

 今年1月3日、マリーゴールドの青野未来は“白いベルト”ユナイテッド・ナショナル(UN)王座を桜井麻衣に奪われた。敗戦だけでなく、ショックだったのは桜井コール。

「あれがなかなか忘れられなくて。けっこう落ち込んだんです」
 

 タイトルマッチは挑戦者に注目が集まりがち。なおかつ桜井はスターダム時代からファンと成長物語を共有してきた。師匠格のジュリアに「最初は何もできなかった」と言われるところから、少しずつ力をつけてのベルト奪取。観客としては感情移入しやすい。

 青野はアクトレスガールズ出身。団体の方針が変わり“エンターテインメント”としてプロレスとは違うという打ち出し方をすると、多くの選手が離脱した。選手として本格化し、先輩レスラーたちに揉まれながら成長していくべき時期に、青野はエースに押し上げられ、悩みながら力をつけるしかなかった。そんな時代を、プロレスファンに見てもらうこともできなかった。

 だから昨年5月、マリーゴールド旗揚げとともに移籍してきた時、青野は多くの観客にとっていきなり、ほぼ完成形で登場したという状況だったのではないか。最初から“できる子”だったと言えばいいだろうか。7月にはUN初代王者に。悩んだり苦しんだり試行錯誤する姿をファンと共有したとは言えなかった。

 まして青野は積極的に主張したり、発言が物議を醸すようなタイプではない。淡々としているというイメージを持つ者も少なくないはずだ。だがそういう中でも、青野自身は手応えを感じていた。

「マリーゴールドに来たばかりの頃は、試されているという緊張感がありました。“アクトレスガールズから来た選手はどれだけできるんだ?”と。でも試合を重ねて、マリーゴールドの選手たちともお客さんとも信頼関係ができていきました。それにこれまでと比べて、マリーゴールドは試合数が多いので。たくさん試合をすることで成長できた部分も大きいです」
 
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