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競馬

V条件揃ったルクソールカフェが主軸 全兄はフェブラリーS連覇、脚質の自在性、左回り問題なし【チャンピオンズC】

三好達彦

2025.12.05

ルクソールカフェが初の戴冠を狙う。写真:産経新聞社

ルクソールカフェが初の戴冠を狙う。写真:産経新聞社

 12月7日、秋のダート王決定戦となるチャンピオンズカップ(GⅠ、中京・ダート1800m)が行なわれる。

 一昨年、昨年と本レースを連覇したレモンポップが引退、種牡馬入り。米国のブリーダーズカップ・クラシック(G1)で歴史的勝利を収めたフォーエバーヤング(牡4歳/栗東・矢作芳人厩舎)と、帝王賞(JpnⅠ)を制したミッキーファイト(牡4歳/美浦・田中博康厩舎)も不在となり、やや手薄な感は否めないが、それでも急激に力を付けた若駒や、ベテランの実績馬が顔を揃え、馬券的にはとても面白い一戦となった。

 今年のメンバーの特徴は、逃げ・先行馬が多いこと。単勝1番人気が予想されるナルカミ(牡3歳/美浦・田中博康厩舎)をはじめ、ダブルハートボンド(牝4歳/栗東・大久保龍志厩舎)、ウィリアムバローズ(牡7歳/栗東・上村洋行厩舎)、ペプチドナイル(牡7歳/栗東・武英智厩舎)などがその対象で、基本的に中京のダート1800mは前へ行く馬に有利な傾向が強いコースではあるものの、数頭が先陣争いを繰り広げるとなると、かなりのハイペースになるのは必至。またマイペースに持ち込めなかった逃げ馬が、意外な脆さを露呈するケースも少なくない。その点から見ると、狙い目は自在性を持った差し馬、ということになる。
 
 主軸に期待したいのは、全兄にフェブラリーステークス(GⅠ)2連覇を果たしたカフェファラオを持つルクソールカフェ(牡3歳/美浦・堀宣行厩舎)だ。勝ち上がりまで時間を要したが、昨年11月に初勝利を挙げてからは4連勝。その後、米国のケンタッキーダービー(G1)は12着に大敗したが、5か月ぶりに実戦となったジャパンダートクラシック(JpnⅠ)を5着とし、前走の武蔵野ステークス(GⅢ)は4番手から突き抜け、2着に3馬身半(0秒6)もの差を付けて快勝した。

 ルクソールカフェのストロングポイントは、先行から追い込みまでこなす脚質の自在性と末脚の切れ。武蔵野ステークスでは、余裕のある手応えで上がり3ハロン34秒9を計時。中京コースは初めてになるが、東京で3勝を挙げているように左回りに問題はなく、距離の1800mは2戦2勝。今回が初来日になるフローレン・ジェルー騎手はアメリカを拠点に活躍しており、ダート競馬は自家薬籠中のもの。GⅠ未勝利で未知の部分は多くても、それはルクソールカフェにとっては伸びしろの大きさと読み替え得るとみて主軸に推す。
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