卓球のWTTツアー上位者が集う年間王者決定戦「WTTファイナルズ2025香港」は現地12月14日に男子シングルス決勝が行なわれ、張本智和(世界ランク5位)がパリ五輪銀メダルのトルルス・モーレゴード(スウェーデン、同4位)を4-2で下し、大会初優勝。4度目の決勝進出で初の年間王者に輝いた。日本のエースの強さに卓球王国も脱帽している。
実力伯仲の熱戦となった。第1ゲームを11-8で先取した張本。続く第2ゲームは落としたが、第3ゲームは9-9から連続得点を挙げ、競り勝った。
第4ゲームは再びモーレゴードの強打に苦戦して接戦を落とす。第5ゲームは先にゲームポイントを握られる劣勢だったが、懐に鋭く放つカウンターで粘り再び追いつくと、デュースの末に14-12で逆転した。
王手をかけた第6ゲームは序盤から張本ペース。5連続得点で流れを掴むと一気にリードを広げてマッチポイント。パリ五輪銀メダリストを11-2で圧倒し、勝利を決めると、膝から崩れ落ち初タイトルを嚙みしめた。
成長が止まらない22歳の日本人エースに卓球王国も実力を認めざるを得ないようだ。中国のポータブルサイト『捜狐』は男子シングルス決勝をテキストで速報。張本の初優勝を伝えた。
同メディアは「張本智和の決勝進出までの道のりは非常に険しかった」と紹介。初戦のシモン・ゴジ(フランス)を4-2で破ると、準々決勝はパリ五輪団体で苦杯を喫したフランスの難敵フェリックス・ルブラン(世界ランク6位)を4-3で下し、準決勝では中国の林詩棟(同2位)を4-3で撃破。2戦連続フルゲームの接戦を制した点について精神面の成長に注目しつつ、今後の警戒を次のように強めた。
「今大会の勝利により、張本智和は中国卓球界において無視できない存在感を示すこととなった。日本人選手として世界最高峰の大会で頂点に立った意義は大きく、今後の国際大会での日中決戦においても重要な要素となり、大きな壁として立ちふさがることが予想される」
一方で、別の中国メディア『新浪体育』は張本が男子シングルス決勝に進めたのは、「多少運の要素もあった」と指摘。同メディアが挙げる運の要素とは、準決勝でモーレゴードと対戦予定だった世界ランク1位の王楚欽が棄権したことを指している。とはいえ、「張本が連続して好運を得られたのも、また実力の表れである」とリポ―ト。たとえ中国卓球界のエースと決勝で対戦しても、好勝負を演じたであろうと論じた。
張本は試合後、悲願の初優勝について「本当に嬉しい気持ちと信じられない気持ちと半分半分。でも、嬉しい方が強いです」と笑顔。「4回目ですし、何より優勝も久しぶりなので。いろいろ詰まって嬉しいです」と喜びを語った。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】卓球年間王者! 張本智和、悲願初Vの瞬間
【記事】男子シングルス決勝に中国人“不在” 大本命の世界1位は棄権で場内騒然…異常事態に卓球王国は危機感【WTTファイナルズ香港】
実力伯仲の熱戦となった。第1ゲームを11-8で先取した張本。続く第2ゲームは落としたが、第3ゲームは9-9から連続得点を挙げ、競り勝った。
第4ゲームは再びモーレゴードの強打に苦戦して接戦を落とす。第5ゲームは先にゲームポイントを握られる劣勢だったが、懐に鋭く放つカウンターで粘り再び追いつくと、デュースの末に14-12で逆転した。
王手をかけた第6ゲームは序盤から張本ペース。5連続得点で流れを掴むと一気にリードを広げてマッチポイント。パリ五輪銀メダリストを11-2で圧倒し、勝利を決めると、膝から崩れ落ち初タイトルを嚙みしめた。
成長が止まらない22歳の日本人エースに卓球王国も実力を認めざるを得ないようだ。中国のポータブルサイト『捜狐』は男子シングルス決勝をテキストで速報。張本の初優勝を伝えた。
同メディアは「張本智和の決勝進出までの道のりは非常に険しかった」と紹介。初戦のシモン・ゴジ(フランス)を4-2で破ると、準々決勝はパリ五輪団体で苦杯を喫したフランスの難敵フェリックス・ルブラン(世界ランク6位)を4-3で下し、準決勝では中国の林詩棟(同2位)を4-3で撃破。2戦連続フルゲームの接戦を制した点について精神面の成長に注目しつつ、今後の警戒を次のように強めた。
「今大会の勝利により、張本智和は中国卓球界において無視できない存在感を示すこととなった。日本人選手として世界最高峰の大会で頂点に立った意義は大きく、今後の国際大会での日中決戦においても重要な要素となり、大きな壁として立ちふさがることが予想される」
一方で、別の中国メディア『新浪体育』は張本が男子シングルス決勝に進めたのは、「多少運の要素もあった」と指摘。同メディアが挙げる運の要素とは、準決勝でモーレゴードと対戦予定だった世界ランク1位の王楚欽が棄権したことを指している。とはいえ、「張本が連続して好運を得られたのも、また実力の表れである」とリポ―ト。たとえ中国卓球界のエースと決勝で対戦しても、好勝負を演じたであろうと論じた。
張本は試合後、悲願の初優勝について「本当に嬉しい気持ちと信じられない気持ちと半分半分。でも、嬉しい方が強いです」と笑顔。「4回目ですし、何より優勝も久しぶりなので。いろいろ詰まって嬉しいです」と喜びを語った。
構成●THE DIGEST編集部
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