ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケート団体で金メダル、女子シングルで5位入賞したアメリカのアンバー・グレン。米メディア『The Athletic』のスティーブ・バックリー記者は、は現地2月20日の記事でグレンのチームに対する振る舞いに着目した。
「グレンは女子シングルフリーの夜に、何の力も持っていなかった。ショートで67.39の13位。フリーで全体3位の147.52を出して総合5位に入ったものの、夜の大半をリーダーズチェアに座っていた姿は、まるで傀儡政権を治めているかのようだった」
ショートでトリプルアクセルを成功させつつも、後半の3回転ループが2回転となってショートの必須要素を満たせず無効判定。このミスで13位となり、キス・アンド・クライで大粒の涙を流した。
2024年のグランプリファイナル女王の痛恨のミスを受け、バックリー記者は「フリーの日、グレンはメダルを争う選手たちの前座のような存在だった。気まずい雰囲気を出してもおかしくはない。しかし、グレン本人はそれを受け入れ、自らアメリカチームの“応援団長”を買って出た。チームメイトの18歳イザボー・レビトを精いっぱい応援し、フリーで転倒して総合12位に終わった後は、親身になって慰めた。そして圧巻のフリー演技で2002年のサラ・ヒューズ以来となるアメリカ女子シングル金メダルをもたらしたアリサ・リウを、まるで自分が優勝したかのように称えた」と、グレンの立ち振る舞いを称賛した。
「20歳のリウがオリンピック金メダリストとして新たなスターとしての人生を歩み始める一方、ショートの失敗後にSNSの標的となって叩きのめされた時のような涙を見せなかった26歳のグレンは、引退を示唆するような発言をした。“あとどれだけ続けられるか分からない。これからはサイドラインでサポートしていく立場になると思う”。リウとグレン。まさに夜にすれ違う二隻の船のようだ」
4年後のグレンは30歳。「いま、こうして身体が持ちこたえているのは幸運でしかない。本当にギリギリなの」。グレンにとって、今大会が最後の五輪になるかもしれない。「フリーの演技についてグレンは、“小さなミスはあったけど、自分をうまくコントロールできた。あの演技に辿り着くまで、本当にたくさんのことと闘ってきた。このオリンピックをあの形で締めくくれたことに満足しているわ”と語った。満足。それは自身のキャリアの総括と言ってもいいだろう」
「確かなのは、グレンが素晴らしいフリー演技を見せ、しばらくの間リーダーズチェアという架空の帝国を楽しんでいたことだ。グレンは今大会をこう振り返った。“もちろん『あの時、もし…』という思いは頭の中を駆け巡るけど、いまは自分の演技に満足しているわ。リウとレビトがこのスポーツに残すレガシーに、ただただ誇りと喜びを感じているの”」
現役キャリアの終わりを示唆したグレンについて、バックリー記者は「女子シングル5位。ミラノに降り立ったときに思い描いていた結果ではないだろう。団体戦での金メダルは慰めになるだろうが、将来、リーダーズチェアに座りながらチームUSAの“お母さん役”のように振る舞う自分の姿に、現役時代と同じくらいの満足感を得るかもしれない」と記し、アメリカチームのコーチやスタッフとしてのグレンを思い浮かべた。
「モニターによくグレンの姿が映っていた。“集中して、集中して!”、“オーマイゴッド”、“ありがとう、ありがとう、ありがとう”。グレンは氷の上でウォーミングアップをするチームメイトを鼓舞して場を盛り上げた。つねにチームメイトに力強い声援を送り続けていた」
グレンは女子シングル終了後、チームメイトにメッセージを送ったという。「イザボー(レビト)にはとても美しくて強い意思と闘志を感じた。本人にはあなたを誇りに思うと伝えたわ。アリサ(リウ)には“あなたはフィギュアスケートの未来を変える”と言った。私たち3人で、その未来に向けて努力していけたらいいと思う」。
グレン、リウ、レビト。同じチームメイトという関係はミラノ・コルティナ五輪が最後になりそうだ。バックリー記者は、「それこそがグレンの未来なのだろう。もし彼女がコーチやメンターとしての道を歩むなら、アメリカのフィギュアスケート界にとって大きなプラスになる。彼女がこれまで得られなかった心の平穏をもたらすかもしれない。それはグレン自身の勝利でもある」と記して、記事を締めた。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】フィギュア米国代表グレンが公開した最新ショット!
「グレンは女子シングルフリーの夜に、何の力も持っていなかった。ショートで67.39の13位。フリーで全体3位の147.52を出して総合5位に入ったものの、夜の大半をリーダーズチェアに座っていた姿は、まるで傀儡政権を治めているかのようだった」
ショートでトリプルアクセルを成功させつつも、後半の3回転ループが2回転となってショートの必須要素を満たせず無効判定。このミスで13位となり、キス・アンド・クライで大粒の涙を流した。
2024年のグランプリファイナル女王の痛恨のミスを受け、バックリー記者は「フリーの日、グレンはメダルを争う選手たちの前座のような存在だった。気まずい雰囲気を出してもおかしくはない。しかし、グレン本人はそれを受け入れ、自らアメリカチームの“応援団長”を買って出た。チームメイトの18歳イザボー・レビトを精いっぱい応援し、フリーで転倒して総合12位に終わった後は、親身になって慰めた。そして圧巻のフリー演技で2002年のサラ・ヒューズ以来となるアメリカ女子シングル金メダルをもたらしたアリサ・リウを、まるで自分が優勝したかのように称えた」と、グレンの立ち振る舞いを称賛した。
「20歳のリウがオリンピック金メダリストとして新たなスターとしての人生を歩み始める一方、ショートの失敗後にSNSの標的となって叩きのめされた時のような涙を見せなかった26歳のグレンは、引退を示唆するような発言をした。“あとどれだけ続けられるか分からない。これからはサイドラインでサポートしていく立場になると思う”。リウとグレン。まさに夜にすれ違う二隻の船のようだ」
4年後のグレンは30歳。「いま、こうして身体が持ちこたえているのは幸運でしかない。本当にギリギリなの」。グレンにとって、今大会が最後の五輪になるかもしれない。「フリーの演技についてグレンは、“小さなミスはあったけど、自分をうまくコントロールできた。あの演技に辿り着くまで、本当にたくさんのことと闘ってきた。このオリンピックをあの形で締めくくれたことに満足しているわ”と語った。満足。それは自身のキャリアの総括と言ってもいいだろう」
「確かなのは、グレンが素晴らしいフリー演技を見せ、しばらくの間リーダーズチェアという架空の帝国を楽しんでいたことだ。グレンは今大会をこう振り返った。“もちろん『あの時、もし…』という思いは頭の中を駆け巡るけど、いまは自分の演技に満足しているわ。リウとレビトがこのスポーツに残すレガシーに、ただただ誇りと喜びを感じているの”」
現役キャリアの終わりを示唆したグレンについて、バックリー記者は「女子シングル5位。ミラノに降り立ったときに思い描いていた結果ではないだろう。団体戦での金メダルは慰めになるだろうが、将来、リーダーズチェアに座りながらチームUSAの“お母さん役”のように振る舞う自分の姿に、現役時代と同じくらいの満足感を得るかもしれない」と記し、アメリカチームのコーチやスタッフとしてのグレンを思い浮かべた。
「モニターによくグレンの姿が映っていた。“集中して、集中して!”、“オーマイゴッド”、“ありがとう、ありがとう、ありがとう”。グレンは氷の上でウォーミングアップをするチームメイトを鼓舞して場を盛り上げた。つねにチームメイトに力強い声援を送り続けていた」
グレンは女子シングル終了後、チームメイトにメッセージを送ったという。「イザボー(レビト)にはとても美しくて強い意思と闘志を感じた。本人にはあなたを誇りに思うと伝えたわ。アリサ(リウ)には“あなたはフィギュアスケートの未来を変える”と言った。私たち3人で、その未来に向けて努力していけたらいいと思う」。
グレン、リウ、レビト。同じチームメイトという関係はミラノ・コルティナ五輪が最後になりそうだ。バックリー記者は、「それこそがグレンの未来なのだろう。もし彼女がコーチやメンターとしての道を歩むなら、アメリカのフィギュアスケート界にとって大きなプラスになる。彼女がこれまで得られなかった心の平穏をもたらすかもしれない。それはグレン自身の勝利でもある」と記して、記事を締めた。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】フィギュア米国代表グレンが公開した最新ショット!
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