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競馬

天皇賞史上に残る大激戦 2センチ決着もクロワデュノールの絶対能力に脱帽

三好達彦

2026.05.05

7番のクロワデュノールが12番人気のヴェルテンベルク(15番)との激戦をハナ差で制した。写真:産経新聞社

7番のクロワデュノールが12番人気のヴェルテンベルク(15番)との激戦をハナ差で制した。写真:産経新聞社

 5月3日、伝統のレース、天皇賞(春)(GⅠ、京都・芝3200m)が行なわれ、単勝1番人気に推されたクロワデュノール(牡4歳/栗東・斉藤崇史厩舎)が抜け出したところへ、12番人気のヴェルテンベルク(牡6歳/栗東・宮本博厩舎)が強襲。長い写真判定の末、ハナ差でクロワデュノールが勝利していた。日本ダービー馬の本レース勝利は、2007年のメイショウサムソン以来19年ぶりのこととなった。3着には2番人気のアドマイヤテラ(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)が入り、4着にはアクアヴァーナル(牝5歳/栗東・四位洋文厩舎)が健闘。昨年の覇者であるヘデントール(牡5歳/美浦・木村哲也厩舎)は5着にとどまった。

 オッズ1.8倍の圧倒的1番人気馬に、オッズ208.4倍という超伏兵馬がまさかの鬼脚で襲い掛かるというまったく予想の範囲を超えたゴール前の激闘に、スタンドは歓喜と怒号と戸惑いと、さまざまな歓声や悲鳴が交錯し、渦巻いた。
 
 レースは予想どおりミステリーウェイ(せん8歳/栗東・小林真也厩舎)の逃げで始まった。好スタートを切ったクロワデュノールは先団の後ろ目、7番手付近を進み、ヘデントールは9番手。ゲートでやや安目を打ったアドマイヤテラは後方の12番手を追走した。

 ペースは最初の1000mが59秒9,2000mの通過ラップが3分01秒6とや早めのミドルペース。2周目の向正面で後方に構えたアドマイヤテラらも徐々に位置を上げながら第3コーナーの坂を上り、最終コーナーから直線へ向けてラストスパートへの態勢を整えた。

 そして迎えた直線。逃げバテたミステリーウェイなどの逃げ・先行馬たちを捉え、早めに仕掛けたクロワデュノールが勇躍、先頭に躍り出る。後方の外からアドマイヤテラやアクアヴァーナル、ヘデントールも差してくるが、なかなか前との差が詰まらず、クロワデュノールの圧勝かと思ったその刹那、最後方から外を回って猛追してきたのがヴェルテンベルク。アドマイヤテラを交わしてクロワデュノール内、外で離れてほぼ同時にゴールへ飛び込んだのだった。

 10分にも及ぼうかとする長い長い写真判定の末、ハナ差でクロワデュノールが粘りとおして優勝を飾っていた。アドマイヤテラとの差は、JRAの関係者によるとわずか「2㎝見当」とのこと。天皇賞史上に残る大激戦となっていた。
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